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真に改めるには、己を変え、先例を超える覚悟が要る
伝統に挑むときこそ、学びと志が問われる 父の死に際して「三年の喪」を行おうと決意した太子(後の文公)。しかし、その意志に対して一族の長老や役人たちは反対した。「これまでの君主もやらなかった。宗国・魯の先例にもない。先祖のやり方に背くのは不... -
親を失ったとき、心を尽くす礼で応える
喪の礼は、子としての本心を示すかたちである 孟子の言葉が、若き日の太子(後の文公)の心に残っていた。父・定公を亡くした太子は、かつて孟子と交わした会話を今なお忘れられず、信頼する臣・然友を鄒の孟子のもとへ遣わす。「親を弔うには、まず心を尽... -
大きな志を持ち、初めに大いに奮発せよ
成功には、心震えるような覚悟と発奮が不可欠 孟子は、誰もが聖王のようになれる素質を持っていると説いた。それは天賦の性善であり、志と努力によって開花する。 孟子が斉の太子に語ったのは、ただの励ましではなかった。歴史に名を残す聖人たち——堯・舜... -
志が定まらないうちは、禄(ろく)を受け取るべきではない
孟子が斉を去り、休(きゅう)という地に滞在していたとき、弟子の**公孫丑(こうそんちゅう)**が問うた。 「先生は斉に仕えながらも、禄(給料)を受け取られませんでした。これは、古の聖人の伝統に則ってのことでしょうか?」 この問いに対し、孟子は... -
志ある者は、憂うことはあっても、不機嫌にはならない
孟子が斉を去る道中、弟子の**充虞(じゅうぐ)**がこう問いかけた: 「先生はどこか不機嫌そうな顔をなさっておられます。以前に先生は『君子とは、天を怨まず、人を責めず』と教えてくださいました。にもかかわらず、今のご様子はまるで憂いを帯びている... -
志を果たせず去る時も、礼と敬意を失わないのが君子の道
斉を去った孟子の行動を非難した尹士の言葉を聞いて、孟子は静かにこう語った。 「あの尹士に、私の心がわかるはずがない。千里の道を越えて王に会いに行ったのは、私が心から望んでいたことだ。だが、王と私の志が合わなかったために去った――それは私が望... -
どんなに誠を尽くしても、悪く言う者は必ず現れる
孟子が斉を去ったあと、斉の家臣である**尹士(いんし)**という人物が、孟子の行動を批判した。 彼はこう言った: 「斉の王に王道の器がない(湯王・武王のような偉大な王者になれない)ことがわからずに来たのなら、孟子は先が見えない愚者だ。もし知っ... -
誠意は言葉ではなく、行動と覚悟で示すもの
孟子は、斉の王に見切りをつけて斉を去る決意をし、途中の昼(ちゅう)という村に宿泊していた。そこへ、孟子の去国を止めようとする者が現れた。彼は孟子のもとに赴き、熱心に話し始める。だが孟子は返答せず、脇息(きょうそく)にもたれて寝たふりをし... -
市場とは本来、公平な交換の場であり、独占は社会を壊す
孟子は、前項で語った“志はお金で買えない”という姿勢をさらに押し進め、「龍断(ろうだん)=利益の独占」がいかに卑しく、許されざる行為であるかを語る。ここでは、経済の原点としての市場の倫理性が論じられている。 孟子によれば、古代の市場(いちば... -
志を金銭で買おうとすることこそ、最大の侮辱である
孟子が辞職して帰郷した後、斉王は改めて弟子の時子を通じて、孟子に莫大な禄(万鐘)と名誉を提供する意向を伝えさせた。その王の思いを弟子の陳子が孟子に伝えると、孟子はこう語る: 「そうか、それはわかった。だが時子には、なぜ私を引き止められない...