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真心を貫けば、人の心は自然と動く
信念をもって尽くすことが、最大の教えとなる 孟子の教えを受け、太子(後の文公)はついに決意した。「これは、すべて自分がやり尽くすかどうかにかかっている」と。そして三年の喪を行うことを定め、葬儀の五ヵ月前からは粗末な仮小屋にこもり、政務も差... -
徳は風のように下を動かす。始まりはすべて自分から
礼も感動も、上に立つ者の真心しだい 再び孟子のもとを訪れた然友に、孟子はこう言った。喪の礼をどうすべきかという問題に対して、それは他人に求めるものではなく、自分の心の尽くし方であると。 孔子もかつて説いた。君主が亡くなれば、太子は政を冢宰... -
真に改めるには、己を変え、先例を超える覚悟が要る
伝統に挑むときこそ、学びと志が問われる 父の死に際して「三年の喪」を行おうと決意した太子(後の文公)。しかし、その意志に対して一族の長老や役人たちは反対した。「これまでの君主もやらなかった。宗国・魯の先例にもない。先祖のやり方に背くのは不... -
親を失ったとき、心を尽くす礼で応える
喪の礼は、子としての本心を示すかたちである 孟子の言葉が、若き日の太子(後の文公)の心に残っていた。父・定公を亡くした太子は、かつて孟子と交わした会話を今なお忘れられず、信頼する臣・然友を鄒の孟子のもとへ遣わす。「親を弔うには、まず心を尽... -
大きな志を持ち、初めに大いに奮発せよ
成功には、心震えるような覚悟と発奮が不可欠 孟子は、誰もが聖王のようになれる素質を持っていると説いた。それは天賦の性善であり、志と努力によって開花する。 孟子が斉の太子に語ったのは、ただの励ましではなかった。歴史に名を残す聖人たち——堯・舜... -
志が定まらないうちは、禄(ろく)を受け取るべきではない
孟子が斉を去り、休(きゅう)という地に滞在していたとき、弟子の**公孫丑(こうそんちゅう)**が問うた。 「先生は斉に仕えながらも、禄(給料)を受け取られませんでした。これは、古の聖人の伝統に則ってのことでしょうか?」 この問いに対し、孟子は... -
志ある者は、憂うことはあっても、不機嫌にはならない
孟子が斉を去る道中、弟子の**充虞(じゅうぐ)**がこう問いかけた: 「先生はどこか不機嫌そうな顔をなさっておられます。以前に先生は『君子とは、天を怨まず、人を責めず』と教えてくださいました。にもかかわらず、今のご様子はまるで憂いを帯びている... -
志を果たせず去る時も、礼と敬意を失わないのが君子の道
斉を去った孟子の行動を非難した尹士の言葉を聞いて、孟子は静かにこう語った。 「あの尹士に、私の心がわかるはずがない。千里の道を越えて王に会いに行ったのは、私が心から望んでいたことだ。だが、王と私の志が合わなかったために去った――それは私が望... -
どんなに誠を尽くしても、悪く言う者は必ず現れる
孟子が斉を去ったあと、斉の家臣である**尹士(いんし)**という人物が、孟子の行動を批判した。 彼はこう言った: 「斉の王に王道の器がない(湯王・武王のような偉大な王者になれない)ことがわからずに来たのなら、孟子は先が見えない愚者だ。もし知っ... -
誠意は言葉ではなく、行動と覚悟で示すもの
孟子は、斉の王に見切りをつけて斉を去る決意をし、途中の昼(ちゅう)という村に宿泊していた。そこへ、孟子の去国を止めようとする者が現れた。彼は孟子のもとに赴き、熱心に話し始める。だが孟子は返答せず、脇息(きょうそく)にもたれて寝たふりをし...