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飾らず、ぶれず、静かに強く――そういう人は「仁」に近い
――本当の優しさは、静かな芯の強さから生まれる 孔子は、「仁(じん)」に近づくための具体的な人柄を四つ挙げて、こう言った。 「剛・毅・木・訥(ごう・き・ぼく・とつ)なる者は、仁に近い。」 この四つの性質は、それぞれが徳の土台となる資質である:... -
落ち着きは、いばりとは違う
――本物の徳は、静かににじみ出る 孔子は、人のあり方について簡潔に、しかし深くこう語った。 「君子(くんし)は、ゆったりと落ち着いていて、いばらない。小人(しょうじん)は、いばって見せるが、心にはゆとりがない。」 つまり、君子は内に徳を備えて... -
君子の下では働きやすく、小人の下では働きにくい
――誠実な人は、道理によって喜び、人を生かす 孔子は、**君子(くんし)と小人(しょうじん)**の違いを「上司としてのあり方」から説いた。 「君子のもとでは働きやすいが、喜ばせるのは難しい。なぜなら、道理にかなったことをして初めて喜ぶからである... -
評判よりも、誰からどう思われているかを大切に
――真の善人とは、善人からも悪人からも正しく評価される人 子貢(しこう)が孔子に尋ねた。 「その土地の人みんなが、ある人物を“よい人だ”と言っている場合は、どう評価すればよいですか?」 孔子は即座に答える。 「それだけでは、よいとは言いきれない... -
調和はしても、迎合はしない
――君子は己を持ちつつ、他とともに在る 孔子は、「君子(くんし)」と「小人(しょうじん)」の違いを、**“和”と“同”**という二つの言葉で見事に表現した。 「君子は人と和(やわ)らぐが、無理に同(おな)じようにはしない。一方、小人は人と外面だけ合... -
心が定まらぬ者は、何をなしても人に信頼されない
――不変の信念“恒心”が、人格の土台となる 孔子は、南方の人々の間に伝わることわざを引用してこう語った。 「人として恒(こう)なる心がなければ、巫(ふ)にも医(い)にもなれない」 つまり、心が定まらず、言うこと・やることがころころと変わるようで... -
中道の友を得られぬなら、志ある者・節ある者と歩む
――理想に届かずとも、共に高みを目指せる仲間がいればよい 孔子は、理想の人物像として「中行(ちゅうこう)」――すなわち中庸を守るバランスの取れた人を挙げる。「もしそういう中道の人と共に歩めるならそれが一番だ」と言いつつ、「それが叶わぬなら、せ... -
志をもって生きる、それが「士」である
――恥を知り、使命を果たし、成すべきを成す人に 弟子の子貢(しこう)が孔子に問う――「どんな人を“士”(し)と呼ぶのですか?」 孔子は明快に答えた。「自分の行いに恥じることなく(向上心と責任感を持ち)、どこへ使わされても君命を辱めずに任務を遂行... -
慎み・真面目さ・まごころを携えて、どこにいても仁を行う
――どこへ行っても、自分の徳を置き去りにするな 弟子の樊遅(はんち)が、孔子に「仁(じん)」とは何かをたずねた。孔子は具体的な3つの徳目で答える。 「家でくつろいでいても慎みを持ち(恭)、仕事にあたるときは真面目に集中し(敬)、人と接するとき... -
人情にかなう「正しさ」こそ、本当の正直
――法と倫理のはざまで、情が導く“直”のかたち 楚(そ)の地方長官・葉公(ようこう)が孔子に語った。「私の領内に正直者として有名な者がいます。あるとき、その者の父親が羊を盗んだのですが、息子はその罪を証言しました」と。 この話を聞いた孔子は、...