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豊かさや才能があっても、心が伴わなければ必ずつまずく
裕福で高い地位にある者は、本来ならば心に余裕があり、寛大で温かいはずである。しかし実際には、そうした立場の人ほど疑り深く、冷酷で苛烈な態度をとることがある。これは物質的には豊かでも、心のあり方や行いが貧しいことの現れであり、そのような精... -
頂点に達したら、潔く身を引くのが美徳
物事が行き詰まり、どうにもならなくなったときには、はじめの志に立ち返って、原点を見つめ直すべきである。そして、功績を上げ、名声を得たならば、次にすべきは栄光にしがみつくことではなく、その後の歩み――自分の末路を冷静に見極めて、潔く退く覚悟... -
熱心さと淡白さ、そのどちらにも「楽しむ心」を
何事にも気を配り、まじめに働くことはすばらしい美徳である。しかし、度が過ぎて苦しみすぎれば、心は疲弊し、喜びも失われ、本来の自分らしさも消えてしまう。また、淡白で無欲な姿勢は高潔ではあるが、あまりにも枯れすぎてしまえば、人を助け、社会に... -
どこにいても、自分の「軸」を持ち続ける
たとえ高い地位や権力の座にあったとしても、心の奥には山林に隠棲するような静かで慎ましい趣を持っていたい。そうでなければ、地位にしがみつくような醜さや、判断を誤る危うさを招く。また反対に、自然に囲まれた田舎でのんびり暮らしていたとしても、... -
「終わったあとの気持ち」を思い描けば、道を誤らない
お腹が満ちたあとで食事を振り返れば、味の良し悪しの違いなど、どうでもよく思えてくる。情欲を満たした直後には、かつての激しい欲望もすっかり薄れ、無意味に思えてくる。このように、人は「何かを終えたあと」にようやく冷静になり、本質を見極めるも... -
偽りの力を抑えてこそ、本当の心があらわれる
自分を誇って他人を見下すような心は、自分自身の力から生まれたものではなく、他から借りた「客気」、つまり偽りの空元気にすぎない。この客気をしっかりと抑えることができてはじめて、本来の「正気」――自分の内面から湧き上がる真の勇気と気力が伸びて... -
真の光は、最も暗い場所から生まれる
糞土に生まれるうじ虫は、最も穢(けが)れた存在に見えるが、やがて蝉となり、清らかな露を飲み、秋風の中で鳴く。腐った草からは光がないが、そこに生じた蛍は、夏の夜に美しく輝く。このように、清らかなものは常に汚れたものから生まれ、光は常に闇の... -
忠告には思いやりと現実性を
人の過ちを正そうとする時は、厳しすぎないことが大切である。相手の心がそれを受け入れられるかどうかを、まず考えるべきだ。また、善い行いを教える時にも、理想だけを高く掲げてはならない。実際にその人が実行できる範囲に応じて導いていくのが本当の... -
静けさの中にこそ、本当の活力がある
動くことばかりを好む者は、雲間を走る稲妻や風前の灯火のように、いつか消えてしまう危うさがある。反対に、静けさを求めすぎる者は、冷えた灰や枯れ木のように、生気を失ってしまう。理想は、静かな「止まった雲」「流れぬ水」のような境地に身を置きつ... -
家庭こそ、最高の修行の道場
家庭の中には、一人ひとりの真心によって生まれる“本物の仏”が存在し、日常の生活には、真実の道が息づいている。それは、父母や兄弟との関係において、誠意と和気を持ち、穏やかな顔つきと優しい言葉で接し、家族全体が心身共に調和した一体感を持って生...