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成功しても騒がず、失敗を見越して控えめに——君子は目立たぬ慎みの中にある
たとえ10の言葉のうち9つが的確であっても、人々はそれを「特別に優れている」とは思わない。しかし、1つでも誤れば、即座に非難が集中する。 10の計画のうち9つが成功しても、功績として称賛されるとは限らない。だが、たった1つの失敗で、あらゆる批判が... -
幸福は求めるものではなく、呼び込む準備をするもの
幸福とは、こちらから積極的に追いかけて手に入れるものではない。むしろ、日頃から「喜びの心」を大切に育て、明るく朗らかな気持ちを保つことによって、自然と福が向こうから訪れてくるようになる。 同様に、不幸というものも、自力で完全に避けることは... -
激しさ・冷たさ・かたさは、人も物事も枯らしてしまう
気性が激しく、落ち着きのない人は、燃えさかる火のような存在である。その炎は、自分の周囲にいる人々をも巻き込み、焼き尽くしてしまう。 また、思いやりが乏しく、感情の温もりに欠ける人は、氷のように冷たく、人に触れるたびにその生命力を削いでしま... -
運命の揺さぶりを、心の修練ととらえる者に、天も及ばない
天の働き(運命のからくり)は人智では測れない。持ち上げたかと思えば抑えつけ、伸ばしたかと思えば再び抑える——その不可思議な流れは、英雄すら翻弄し、豪傑をも打ち倒す。 だが、真に志ある君子は、たとえ逆境に遭っても、それを運命の悪戯とは思わず、... -
真の善は、見返りや称賛を求めない——知られたい心に悪の芽は潜む
たとえ悪事を働いたとしても、それを「人に知られたくない」と思う心があるなら、そこにはまだ良心が残っており、善へと向かう可能性が残されている。羞恥心や後悔の念は、やがて改心へと導く「善路(ぜんろ)」の入り口になりうる。 一方で、善行を行いな... -
名誉や地位を超えたところにこそ、最も真実の幸福がある
人は名誉や地位を得ることを「喜び」と感じる。だが、そうした名や位とは無縁であることこそ、より深く、静かで、本物の喜びをもたらしてくれることを知らない。 人は飢えや寒さを「不幸」として恐れる。だが、実際には、何不自由のない生活を送っている者... -
心が澄みきっていれば、どんな暗闇の中にも青空がある
心の本体(しんたい)が正しく、清らかで、明るく輝いていれば、たとえ周囲が暗く、不安や恐れに包まれていようとも、自分の中には晴れやかな青空が広がっている。 逆に、心の中が曇り、よからぬ想念で覆われていると、どれほど明るい日中であっても、自分... -
名誉を求める心、目立ちたい欲は、どこまでも人を俗にする
名誉を求める心が根から抜けていない者は、たとえ権力や財産を遠ざけ、清貧な生活に甘んじているように見えたとしても、その心にはまだ「名を求める執着」が残っている。そうである限り、その人物は真に俗世を離れた者ではなく、単なる“名誉の形を変えた中... -
満たされすぎることは、かえって危うい——足りないことが、むしろ安定を生む
「欹器(きき)」という容器は、水が空のときは斜めに立ち、半分満たされると正しく安定するが、水がいっぱいになると逆にひっくり返ってしまう。また「撲満(ぼくまん)」という銭入れの器は、空のままなら完全な形を保つが、いっぱいになれば壊して中身... -
本物は静かに在り、評判を求めない——見せることに囚われた時点で、未熟となる
真に清廉な人物は、その「清廉さ」を他人に示そうとはしない。だからこそ、評判になることも少ない。逆に「清廉な評判を立てようとする者」には、その評判を自己利益や名声に利用しようとする、密かな欲が潜んでいることが多い。 また、真に巧みな技を持つ...