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沸き立つ激情の中に、ふと立ち止まる“もう一人の自分”を持て
激しい怒りが心に燃え上がり、欲望が堰を切ったようにあふれるとき、人はそれが良くないと頭では分かっていながら、つい愚かな行動に出てしまう。 そのとき――「それを知っているのは誰か?」「それでもなお、犯してしまうのは誰か?」とふと我に返り、自問... -
珍しさに飛びつかず、独善に陥らず、真の見識を深める
目新しいものに飛びつき、珍しいものばかりを喜ぶ者は、その先にある本質的で遠大な見識にたどり着くことはできない。 また、他人の意見や学びに耳を貸さず、ひたすら自分のやり方に固執する者は、長く続けることができず、結局は本物の節操や成果に至らな... -
盛りにこそ衰えの兆しあり、底にこそ再生の芽が宿る
平時には備えを、乱時には忍耐を。 物事がもっとも盛んなとき、すでにその中に衰えの兆しは潜んでいる。逆に、すべてを失ったように思えるどん底の中にこそ、新たな再生のきっかけが芽生えている。 だから、君子たる者は順調なときほど気を引き締め、未来... -
才を隠し、身を屈して生きる者こそ、真に世を渡る知恵者
優れた人は、その才を誇らず、むしろ愚かに見せて身を守る。清廉でありながらも、あえて世俗の中に身を置き、表向きは身を屈していても、それは将来、大きく飛躍するための知恵ある選択である。 こうした生き方は、変化の激しい世の中を渡るための浮き袋の... -
愛情は、重すぎず、軽すぎず ― 与え方が心を決める
大金を与えても、その場の感謝すら得られないことがある。一方で、たった一度のささやかな施しが、一生心に残る恩となることもある。 つまり、思いの重さや与える量が、そのまま相手の心に響くとは限らない。愛情が重すぎると、かえって相手に負担や反発を... -
小事に誠を尽くし、逆境に心を崩さぬ者こそ、真の英雄
どんなに小さなことでも、決して手を抜かず誠実に取り組む。人目のないところでも、自分をごまかさない。そして、失意のときにも投げやりにならず、節度と努力を失わないこと―― この三つを守れる人こそが、本当の意味での「立派な人物」であり、真の英雄と... -
身内には冷静さを、友には即応を
肉親や家族が思わぬ災難に遭ったときには、感情に流されて取り乱すのではなく、冷静に落ち着いて対応するのがよい。一方で、親しい友人や仲間が失敗したり苦境に陥ったときには、ためらわずに素早く、的確な支援をすることが大切である。 家族には「沈着冷... -
人に迎合せず、正しき信念をまっすぐに貫く
信念を曲げて人に好かれるよりも、信念を貫いて嫌われたほうがよい。善いことをしていないのに褒められるくらいなら、悪いことをしていないのに非難されるほうがまだましだ。 本当に大切なのは、他人の評価ではなく、自分の心の正しさ。世間の顔色をうかが... -
正しさを私情で曲げず、私利の場には足を踏み入れない
誰が見ても正しいとされる意見には、私的な感情や都合で異を唱えるべきではない。もし私情で反対すれば、それは後の世まで恥とされる行為となる。 また、権力と私欲にまみれた人々の場に近づいてはいけない。一度でも関係を持てば、それだけで一生の汚点と... -
名を求めず、日々の徳を静かに積む
私的な恩を売るよりも、公正な意見や正義に力を添えるほうがよい。新しい交友を求めるよりも、古くからの信頼ある関係を大切にすべきである。名声を立てることに熱中するよりは、人知れず善を積み上げる方が深く尊い。派手な行動で目立つより、ごく当たり...