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詩心は、静けさと自然のなかに湧き上がる
詩を作ろうという心がふと湧き上がるとき――それは喧騒から離れた、鄙びた場所に身を置いたときである。たとえば灞陵橋(はりょうきょう)のような、物静かな田舎の橋の上で、かすかに詩を口ずさめば、林や山あいの風景が、まるで自分の心の中に広がってく... -
執着を捨て、一筋の光を頼りに歩む
もし心の中から、ほんの少しの物欲さえ消え去ったなら――それはまるで、雪が炉に触れた瞬間に溶け、氷が陽の光に当たって静かに消えていくように、すべての執着が自然と溶けてなくなっていく。 そして、目の前に一筋の清らかな光明が差し込めば、澄んだ夜空... -
欲望を離れ、本性に従えば人生は楽しくなる
物欲にとらわれて生きると、人はやがてその重さに苦しみ、人生が悲しく感じられるようになる。しかし、人間本来の清らかな本性に従って、自然に、素直に生きることができれば、人生は本来、とても楽しく、安らかなものとなる。 なぜ物欲に縛られた人生が悲... -
感情に巻き込まれず、冷静に見つめよ
権力者たちは、まるで龍が天に昇るように威勢を誇り、英雄たちは、虎が荒れ狂うように激しく争い合う。一見すると壮絶な「龍虎の戦い」のようにも見えるが、冷静な目で見れば、それはただ――蟻が生臭いものに群がり、蠅が血に群がっているのと何ら変わらな... -
手段に執着せず、目的を見失わない
悟った人とは、手段と目的の違いを深く理解している人である。たとえば、いま筏に乗ったばかりでも、もうすでに「目的地に着いたらすぐに筏を降りよう」と心の準備をしている人。彼は、筏があくまで渡るための道具にすぎないとわかっている。 これに対して... -
視野を広く、自分の愚かさを見つめなおす
晴れた空に明るい月が出ている。どこまでも飛んで行ける広い世界が広がっているのに、蛾は自ら進んで、まばゆい灯火に飛び込み、焼かれてしまう。 清らかな泉が湧き出し、青々とした草が茂り、さまざまな飲み物や食べ物に恵まれているのに、ふくろうはわざ... -
栄誉も屈辱も超えて、静かに、自由に生きる
名誉を得ても、恥を受けても、心を乱さずにいられること。それはまるで、庭先に咲いては散る花を、ただ静かに見つめているような心のあり方である。 地位や立場にとどまるか、そこから離れるかも気にしない。それはちょうど、空に浮かぶ雲が、巻いたり伸び... -
栄華も滅びも移ろうもの ― 永遠ではない
壊れた石畳に狐が眠り、草の生えた荒れた台地を兎が駆けまわる。そこはかつて、歌や踊りが盛んに行われていた華やかな場所だった。今はただ、露が野菊に冷たく降り、霧が枯れ草に漂っている――ここもまた、かつて激しい戦いが繰り広げられた古戦場である。 ... -
自然と一体となって、のびやかに生きる
魚は水を得て自由に泳ぎ、鳥は風に乗って自在に飛ぶ。だが、魚も水の存在を忘れ、鳥も風の存在を知らない。このように自然と調和している生き物の姿から学べば、私たち人間も、地位・名誉・財産・人間関係などの煩わしさを超越し、天地の理にかなった、本... -
人は皆、自由で素朴な生き方に心を動かされる
――なぜ“本性に合った暮らし”を選ぼうとしないのか? 威厳ある冠と帯を身につけた高官も、ふと道で簔(みの)と笠をつけた、自由に風に吹かれて生きる庶民の姿を見れば、その心に**うらやましさ(咨嗟)**が芽生えることがある。 長い宴席に豪勢な暮らしを...