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心を尽くして天命を待つ
孟子は、人間の本性が善であることを知り、その心を尽くして日々向上していくことこそが天命を全うする道だと説いた。心を尽くすとは、惻隠(人を思いやる心)、羞悪(恥ずかしいことを避ける心)、辞譲(譲る心)、是非(善悪を見極める心)の四端の心を... -
教えることを断るという教え方もある
教え方の多様性 孟子は言いました。「教える方法もさまざまです。たとえば、私が教え諭すことを潔しとせず、これを断ることも、また一つの教え方です。」 ここで孟子は、教える方法にはいろいろな形があり、その一つとして、あえて教えないことや断ること... -
大人物になる人には多くの試練、困難が与えられる
試練と困難が大人物を育てる 孟子は言いました。「舜は、田んぼを耕していたところを、堯から引き上げられ、天子までになりました。傅説は土木工事の人夫から、殷の高宗武丁によって引き上げられました。膠鬲は、魚や塩の商売人から周の文王によって引き上... -
君子が仕える場合と辞めて去る場合
仕える条件と辞めるべき条件 弟子の陳子が聞きました。「昔の君子は、どのような場合に仕え、どのような場合に辞めて去ったのでしょうか?」 孟子は答えました。「君子が仕える場合は三つ、辞めて去る場合も三つあります。」 仕える場合: まず、国君が迎... -
人の話を聞くことのできる善人が国、組織を良く治める
善を好む人が治める国は良く治まる 孟子は言った。「魯の国が楽正子に政治を任せようとしていることを聞いて、私はとても喜び、夜も眠れませんでした。」 公孫丑は尋ねました。「楽正子は、強い意志を持った人物なのですか?」 孟子は答えました。「いや、... -
一つの小さなことにこだわりすぎない
小さな真実に固執することの危険性 孟子は言った。「君子は一つの小さな真実にこだわりすぎることはありません。一つのことに固執してしまうと、場合によってはおかしな結果になってしまうこともあります。」 ここでの「小さな真実(亮)」は、些細なこと... -
自分のところだけがよければ良いという考えをしてはいけない
全体を考えた正しい治水を目指すこと 白圭は言った。「私の治水は、伝説にある禹の治水よりも優れていると思います。」 孟子は答えました。「そのような考え方は間違っています。禹の治水は、自然の流れを尊重し、水の流れに任せてうまく調整したものでし... -
適正な税率のすすめ
税率の軽減は無理な状況においては危険 白圭は言った。「私は税金を軽くして、二十分の一の税率にするのが良いと思います。どう思いますか?」 孟子は答えました。「あなたの提案は、北方の蛮族のやり方に似ています。例えば、万軒から成る国があったとし... -
富国強兵策より王道政治を目指せるのが良臣である
富国強兵ではなく、王道政治を目指すことが真の良臣の務め 孟子は言った。「今、君に仕えている者たちは言います。『私は君のために土地を開墾し、租税を増加させて府庫を満たした』と。こうした人物を良臣だと言っていますが、実際はこれこそ民をしいたげ... -
侵略戦争がいけない理由
領土拡大の無意味さと戦争の無益さ 孟子は言った。「天子の領地は千里四方に定められています。この広さがあれば、収入で諸侯を適切に待遇することが可能だからです。また、諸侯の領地は百里四方に定められており、この範囲内であれば、宗廟に記録されてい...