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大徳の人は赤ん坊のような純真さを失わない
大きな徳は、無垢な心を持ち続ける力に宿る 孟子は、「大人(たいじん)=真に徳を備えた人」とはどのような人かを、たった一つの比喩で示した。それが、赤子(あかご)=赤ん坊である。つまり、大徳の人とは、赤ん坊のような純粋な心、損得や打算を知らな... -
大人は「言うこと必ず信、行うこと必ず果」と決めつけない
過去に縛られず、今このときの「正しさ」に従うのが大人 孟子は、人としての信義(しんぎ)を重んじつつも、「必ず前言を守るべきだ」「始めたことを必ずやりきるべきだ」という硬直的な姿勢を、**真の人格者=大人(たいじん)**のあり方とはしなかった。... -
孔子は中庸の人であった
行き過ぎず、足りなさすぎず――孔子の徳は中庸にあり 孟子は、孔子の人柄について「已甚(いしん)しきを為さざる者=極端なことをしない人」と評した。つまり、孔子は「やりすぎることがない」、常に節度をわきまえ、偏らない行動をとった人物であるという... -
人の悪口を言うのは楽しいかもしれないが、後の患いもあるのでほどほどにする
人の過ちを語るとき、自分の徳もまた問われている 孟子は、人の「不善(ふぜん)=過ち・欠点・失敗」を口にすることは、表面的には面白くても、やがて自分に災いを呼ぶと警告した。 確かに、人の陰口や悪口は一時的な快楽や優越感をもたらすかもしれない... -
人には、してはならないことがある
「してはならぬこと」を知る者だけが、本当に為すべきことを為せる 孟子は、道徳的な判断の出発点として「してはならないことを自覚する」ことの大切さを説いた。人として「これはしてはならない」という禁忌(きんき)や節度を知っている者だけが、本当に... -
徳や才能は人のために役立つために与えられている
徳や才能は、他者を導くためにこそ存在する 孟子は、人が天から与えられた「徳」や「才能」は、他者を教え導くために使われるべきものであると説いた。中庸の徳を備えた者は、まだその徳に至らない人を助け、才能ある者は、才能に乏しい者を導く――それが天... -
本当の礼、本当の義がわかる人間になる
見せかけに惑わされず、本質を見極めよ 孟子は、人として最も大切なのは、礼(れい)や義(ぎ)という概念の本質を見抜く力だと説いた。外見上は「礼儀正しい」ように見えても、実際には非礼であったり、一見「道義にかなっている」ように装っても、実は不... -
トップが立派な人であれば国や組織も良くなる
リーダーの徳が、全体の徳をつくる 孟子は、為政者やリーダーに最も必要なのは、「自らが徳をもって生きること」だと説いた。君主が仁(思いやりと誠実さ)をもてば、国中の者たちは仁を身につけ、君主が義(正しさと道理)をもてば、国中の者たちも義を重... -
大きな問題のある君からは去る
不義の支配者には仕えず、危機からは身を引け 孟子は、人としての節義と自己防衛を兼ねた知恵として、悪しき君主のもとから「去ること」を選ぶべきだと説いた。無実の士(役人)を殺すような政(まつりごと)は、やがてその上位にいる大夫(たいふ)にも危... -
仇やかたきと思われる君主となってはいけない
信も義もない君主に、忠誠は生まれない 孟子は、礼をもって臣を遇する「三有礼」を説いた後、現実の君主の姿を強く批判した。現代の為政者たちは、忠臣の進言を退け、たとえ正しい言葉を聞いても無視し、その恩恵も民に届かせない――そう孟子は嘆いた。 さ...