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優良会社をメチャメチャに
K社の危機の背景 K社の社長から「新商品の開発には成功したが、思うように成果が出ない。助けてほしい」と相談を受けた。実際に会社を訪れて詳しく話を聞いたところ、大幅な赤字を抱え、資金繰りが逼迫する危機的な状況に陥っていることが明らかになった。... -
一貫生産を狙って
T社は、東京都内の一角に工場を構える従業員百名ほどのアルマイト加工会社だった。硬質アルマイトの技術水準は非常に高く、顧客からの信頼も厚い。高度経済成長の波に乗り、順調に事業を展開していた。 しかし、順調とはいえ、加工業という性質上、高い収... -
ぶっつけで六百坪の店舗
N社長からの相談内容は「新事業として家具の小売店を始めたい」というものだ。N社は現在、家具の製造と卸売を手掛けており、その売れ行きは好調だという。そのため、新工場を建設し、移転後の現在の敷地を活用して小売店舗を展開する計画を立てている。敷... -
商品の性格を見きわめずに
C社は建築資材を扱う商社で、社員数はおよそ80人。石油不況の影響で本業は低迷しており、新たな事業の立ち上げを模索していた。主な候補として挙がっていたのは二つ。冷凍食品の分野と、プロパンガスや都市ガス用ホース接続器に取り付ける安全装置の開発だ... -
不用意な開発を戒める
この章で挙げた例は、不用意な開発のほんの一例に過ぎない。多くの企業で、安易な開発が横行している。このような状況が単なる無駄で終わらず、企業を危機的な状況に追い込む事態を招けば、深刻な問題となる。 新商品や新事業というものは、書籍に記された... -
占有率ということ
K社で手伝いをしていた際、K社長から新商品の相談を持ちかけられた。「ある会社が風呂用のバーナー事業を始めたものの行き詰まり、その後始末を引き受けてほしいという話がきたが、どうしたものか」といった内容だった。 詳しく事情を尋ねてみると、そのバ... -
王様のアイディアはダメ
建設機械メーカーで従業員が千人規模の企業から、新商品の相談が持ち込まれた。その商品はなんと新型のブランコだった。社長はその特徴について熱心に語り続ける。これこれがポイントだ、と詳細を繰り返し強調し、まだ発売前にもかかわらず成功を確信して... -
蟹は甲羅に似せて穴を掘る
第1話 N社は不動産業を基盤とし、土地の分譲や貸ビル、建売住宅の提供を主要な事業として展開していた。しかし、石油ショックによる不況が影響し、業績は停滞。会社の方向性を打開するため、「利益を生む事業ならどんな分野でも挑戦する」という姿勢を掲げ... -
一次産品にかかわるな ― 不安定な市場と利権の罠に注意
中小企業が多角化を目指して一次産品(農産物、畜産物、水産物など)に手を出すことは、大きなリスクを伴う。 一次産品の市場は天候や収穫量などの外的要因に左右されやすく、市況の変動が激しいため、中小企業がその不安定性に耐えることは難しい。 この... -
能率に目がくらんで
P社は、中堅クラスの電線メーカーだ。かつてはかなりの実績を上げていたものの、競争の激化に伴い、収益性は次第に悪化していった。 P社の社長は、現行の事業ではどんなに改善を試みても、増え続ける人件費や経費を賄うのは不可能だと感じている。このため...