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他社の三倍の営業マンで
M製作所は、従業員200人を抱える高収益企業だ。女社長が経営を担い、亡くなった夫の遺志を引き継いで奮闘している。社長に「御社の高収益の秘訣は何ですか?」と問いかけてみると、返ってきた答えは――。 「私は女で、経営のことは何も分からない。ただ幸運... -
社長自ら営業の先頭に立て
C社から営業マンのトレーニングを依頼された。営業成績が期待通りというどころか、かなり低迷しているとのことだ。C社は生産財を手がけるメーカーである。 話を聞いてみると、経営層や部長クラスは生産の効率化や内部管理に追われており、販売にはほとんど... -
効率化のための価格政策
次に挙げられるのは価格政策だ。一般的に、日本企業の価格政策には効率性の観点があまり見られない。特に、中小企業、特に下請け企業では、価格政策そのものが存在しないと言っていい。そこにあるのは「原価主義」という迷信と、「適正利益率」という幻想... -
無気味な業績低下
約四年前のことだ。従業員数が約200人の雑貨メーカーから経営相談を受けた。直接会社を訪問し、社長から現状について詳しく話を聞いた。 仮にF社と呼ぶことにする。F社は現社長が昭和初期に創業し、すでに40年の歴史を持つ会社だ。専門メーカーとしてひた... -
必死の合理化も空し
業績が低迷しているからといって、何もせずに放置してきたわけではない。数年前から、これまでとは異なる新たな施策を講じてきた。かつては勘や経験に頼って対応し、それで十分事足りていた。しかし、今後はそれだけでは通用しないと考え、科学的な経営を... -
工程管理には生産能力を高める力はない
話を進める前に、F社で進めてきた合理化について少し考察を加えてみる。コンベアシステムを用いた能率化の効果やその限界については、「能率主義の危険」の項で既に触れているため、ここでは工程管理や外注管理に焦点を当てることにする。 問題となるのは... -
観念的組織管理論にまどわされるな
組織論は経営学の中で特に重要な分野の一つとして位置づけられている。このため、数多くの人々によって熱心に議論が重ねられてきた。 しかし、従来の組織論は、人類が古くから築いてきた組織形態、例えば軍隊、学校、宗教団体といったものを基盤としている... -
製品分析は何を物語ったか
話を元に戻す。手伝いを引き受けた自分は、財務分析をそこそこに切り上げ、製品分析に取りかかった。これまでの社長の説明を聞く限り、従来の対策では会社の生命線である「製品」にまったく手がつけられていないことが明らかだったからだ。 従来の対策は、... -
社長の断は下る
このような分析と考察の結果を社長に提示し、業績回復のためには「製品以外の何をどう改善しても解決できない問題である」ことを伝えた。 取るべき策としては、低収益の四品目を切り捨て、それに代わる収益性の高い新製品を開発することであり、それ以外に... -
信じられないような業績回復
F社は社長の決断によって、革新への第一歩を踏み出した。社長と自分が役割を分担し、このプロジェクトに取り組んだ結果、わずか四カ月後にはその目標を実現するに至った。新製品の立ち上げに四カ月を要すること自体、特別なことではない。それは当然のこと...