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君子は正しく行い、あとは天に任せて待つのみ
孟子は、徳の実践において最も高い境地とは何かを語り、最終的に到達すべき態度を 「行法以俟命(ぎょうほう もって めいをまつ)」=正しい道を実行し、あとは天命を待つ と結論づけている。 まず孟子は、四人の聖王を二つの型に分けて解説する... -
人を責めるより、自らを正すことがすべての始まり
孟子は、言葉や実践における“本当に良いもの”の特徴を述べながら、最終的に、「自分のことを顧みず、人のことばかり気にする姿勢」を厳しく戒めている。 まず孟子は言う: 「言近くして指遠き者は、善言なり」 → 言葉は平易で身近なものであっても、そこ... -
発言は「時」と「道」によって慎むべきである
孟子は、人間に本来的に備わっている徳の芽生えを、四つの「心」として示している。 惻隠の心(そくいんのこころ): 他人の苦しみを見て放っておけない気持ち → これを広げれば仁となる。 羞悪の心(しゅうおのこころ): 不義・不正を恥じる気持ち → ... -
人を受け入れる教育は、過去よりも「志」を見る
孟子がある国に滞在し、上宮(離宮の宿舎)に宿泊していたとき、館内で事件が起こった。窓の上に置かれていた作りかけの靴(業屨)が紛失し、宿の者が探しても見つからなかったのである。 するとある人が、「先生の従者が隠したのでは」と孟子に疑いを投げ... -
才能だけに頼り、仁義を欠けば身を滅ぼす
孟子は、斉に仕官した盆成括(ぼんせい・かつ)について「彼は殺されるだろう」と厳しい予言を口にした。そして、予言は現実となり、盆成括は実際に殺された。 門人が「どうしてそれを予測できたのですか」と尋ねると、孟子はこう答える: 「彼は少しばか... -
国家の真の宝は、領土と人民と政(まつりごと)である
孟子は、**諸侯が真に守るべき「三つの宝」**について明確に述べている。それは、以下の三つである: 土地(とち):国土。経済の基盤であり、生活と生産の場。 人民(じんみん):民衆。国家を支え、社会を形作る存在。 政事(せいじ):統治。公正な政治... -
過剰な課税は、民を滅ぼす
孟子は、為政者が税の重さと取り方に細心の注意を払うべきことを、非常に具体的なかたちで説いている。 人々から取り立てる税には、主に三種類あると孟子は言う: 布縷(ふる)の征:衣類や糸などの物納。 粟米(ぞくまい)の征:主食である穀物の納税。 ... -
教育は、強制ではなく自由な選択の上に立つべきである
孟子は、異なる思想や立場を持つ者を受け入れる寛容な姿勢の重要性を説いている。彼は、儒学に至るまでの思想的な流れを次のように整理する: 墨子の学派(兼愛・節用を重視)を学ぶ者が、その非を知れば… 次に楊朱の学派(利己主義的な快楽追求)に移り… ... -
人を育てるには、今どこにいるかを見極めること
孟子は、教え子・**楽正子(がくせいし)**について尋ねられたとき、彼の徳の水準を明快に評価した。「彼は善人であり、信人である。だが、さらに上の美・大・聖・神の域にはまだ至っていない」と述べた。 このやりとりで孟子が示したのは、人間の徳の段階... -
天命に甘えず、本性の徳を磨き続ける
孟子は、人の本性と天命について深く考察し、**「人間とは何か」そして「どう生きるべきか」**を説いた。 私たちは、食べ物の味、美しい色彩、快い音、よい香り、そして快適さや安逸を自然に求める。これらの感覚的な欲求は、人に本来備わった“性”=本能の...