未分類– category –
-
執着を捨てよ、覚悟が真の責任を生む
一、原文の引用と現代語訳(逐語) 原文(抄) 自火の仕組、公私ともにかねて仕置くべき事なり。歴々お大名方にても、自火の時、外聞悪しき事これ有り候。肝要は諸道具一色も直し申さず、焼捨て候覚悟にて、粉骨火を消し、手に及ばざる時、丸焼仕り候へば... -
潔く負ける者は、ついには人の信を得る
一、原文の引用と現代語訳(逐語) 原文(抄) 公事沙汰、または言ひ募ることなどに、早く負けて見事な負けがあるものなり。相撲の様なるものなり。勝ちたがりて、きたな勝ちするは、負けたるには劣るなり。多分きたな負けになるものなりと。上り屋敷の事... -
捨てることで得る 〜 無欲・無執着の働き方
一、原文の引用と現代語訳(逐語) 原文(抄) 奉公人に疵の付く事一つあり。富貴になりたがる事なり。逼迫にさへあれば疵は付かぬなり。また何某は利口者なるが、人の仕事の非が目にかかる生付なり。この位にては立ちかぬるものなり。世間は非だらけと、... -
覚悟を決めれば、道は開ける
一、原文の引用と現代語訳(逐語) 原文(抄) ある山中を座頭ども十人ばかり連れ立ち通り候が、崖の上を通り候時、皆々足ふるひ、大事にかけ、胆を冷やし参り候処、真先の座頭踏みはづし、崖に落ち申し候。残りの座頭ども声を揚げ、「やれやれかはいなる... -
孔子もまた「狂」を尊んだ――調和より気概を
一、常識人が「狂」に憧れる理由 編者自身が「円満」「妥協型」であると自己開示するくだりは、自身の生き方が『葉隠』的な“狂”とは真逆にあると認めつつも、だからこそその精神に深く心を動かされるという逆説を明らかにしています。 これは単なるエッセ... -
筆に狂気を込めよ ― 武士の一字は破紙の覚悟で
一、章句の内容と背景 この章では、文字を書く行為そのものが武士の気構えを表現する場面として描かれています。 常朝はこう語ります: 「色紙に一字を書くときは、紙いっぱいに書こうと思い、紙を破るつもりで書け。上手下手は専門家の領分。武士には“あ... -
命を懸けて七度言え ― 諫言に「道理」より「誠」の貫通力を
一、章句の要約 この章句には、主君への諫言の極意が二つの逸話を通して語られます。 ●逸話1:相良求馬(さがら ぐま) 殿(鍋島光茂)に強く諫言して怒りを買い、切腹を命じられる。使者に対し「申し残したことがある」と伝え、切腹前に再び強い諫言を主... -
首が落ちても誠を失うな ― 心が生きているかぎり、戦は終わらぬ
一、章句の要約と現代語訳(逐語) 🔹あらすじ 鍋島家の道白の息子・五郎兵衛が、遺恨のある浪人・岩村久内を道で見かけ、稲をぶつけて口論、堀に突き落として帰宅。 久内は兄・源右衛門を連れ、仕返しに五郎兵衛の家へ。 五郎兵衛は刀を構えて待ち... -
死を選ぶ美談より、即断の誠こそが武士道
一、山本常朝の赤穂義士批判の要点 批判点内容❶ 仇討ちの遅延浅野内匠頭切腹から吉良上野介討伐まで1年9ヶ月もかかった。➡「もしその間に吉良が病死していたらどうするつもりだったのか」❷ 討ち果たしても即座に切腹しなかった泉岳寺で潔... -
死を忘れずに生きる者は、恥を知らぬ
一、物語の要約:死を問う女房、覚悟を促す 背景 高木某、近所の百姓三人との口論に敗れ、田の中で打ちひしがれ帰宅。 女房が静かに問う:「死ぬことをお忘れですか?」 高木は「忘れたことなどない」と答える。 女房はなお言う:「いずれ人は一度は死ぬも...