武蔵野では、社員一人ひとりが主体的に気づき、改善につなげるための独自の取り組み「バスウォッチング」を実施しています。このユニークな活動は、現場の問題点を発見し、自らの行動変革を促すための重要なステップとなっています。
なぜ「バスウォッチング」を実施するのか?
多くの企業では、社長や幹部が社員に「頑張れ」と声をかけたり、モチベーション向上を目的とした施策を講じます。しかし、武蔵野の考え方は少し異なります。外部からの呼びかけや指示だけでは、社員の意識や行動は大きく変わらないと考えています。
社員は基本的に、自分に直接関係のないことには関心を持たないものです。例えば、一般社員が早朝勉強会には参加しても、経営層向けの会議には足を運びません。これが「普通の社員」の自然な行動であり、無理にその意識を変えることは難しいのです。
そこで、社員自身が現場を観察し、気づきを得る「バスウォッチング」が導入されました。
「バスウォッチング」の概要
「バスウォッチング」は、社員全員がバスに乗り込み、会社の全営業所を視察する活動です。その目的は、現場を歩き、目で見て、自ら課題や改善点を発見することにあります。視察を終えた後、各社員は以下のルールに基づいて行動します。
- 気づきリストを作成
視察中に気づいたことを50個書き出し、メールまたはファックスで提出します。数に制限を設けることで、普段見落としている小さな問題にも目を向けざるを得なくなります。 - 気づきからの行動宣言
提出した50個の中から1つを選び、具体的な改善行動を宣言します。このプロセスにより、「発見」から「実行」へのステップが明確になります。 - 罰金ルールで徹底管理
提出が50個に満たない場合は、不足1個につき1,000円の罰金が科せられます。また、提出が遅れる場合も同様です。ただし、これまで罰金を支払った社員はゼロ。お金を払いたくないという強い動機が、社員全員を奮起させています。
「50個書き出す」の意義
「50個」という具体的な数値目標を設定することで、社員は当初「これ以上は無理だ」と思うような状況でも考え続けることを余儀なくされます。この過程で観察力が鍛えられ、問題発見能力が飛躍的に向上します。また、「小さなことでも気づきとして記録する」姿勢が習慣化されるため、現場に潜む課題を見逃さなくなるのです。
自らの気づきが行動を変える
「バスウォッチング」は、単なる課題発見にとどまらず、社員が自ら考え、行動する文化を育てる仕組みです。他人からの指示ではなく、自ら気づいた問題に取り組むことで、社員は自発的な行動の重要性を体感します。口先だけの「頑張れ」ではなく、気づきから始まる具体的なアクションが、組織全体を前進させるのです。
まとめ
「バスウォッチング」は、現場観察を通じて社員の意識改革を促す画期的な取り組みです。全営業所を視察し、50個の気づきを書き出すことで、社員は自らの観察力と改善意識を高めます。このプロセスは、組織内の課題を可視化し、解決に向けた主体的な行動を引き出す効果的な方法です。結果として、社員一人ひとりが会社の成長を支える原動力となるのです。
「バスウォッチング」で全営業所を視察
社長が頑張れといったところで社員は変わらない
武蔵野では2階にいる人は3階に上がってきません。一般社員は早朝勉強会で1階にはくるけど、2階3階には上がりません。自分に関係ないことには興味がない。これがまともな社員です。
そこで毎年バスウォッチングを実施。気がついたことを50個書かせ、メールまたはファックスで提出する。50個書かせると50個気づく完成が養われます。また50個のなかからひとつ選んで実行宣言を行わせます。
社員や幹部がいくら口で頑張れと言ったところで効果はありません。自分で気づかないといけない。50個に満たなかったら場合は、1個足りないごとに1000円の罰金ですが、罰金を支払った社員はゼオです。提出が遅れるとさらに1000円の罰金。みんなお金を払いたくないから振り絞って50個書き出します。
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