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最高の教えを分かち合う者こそ、神に至る


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■引用原文(日本語訳)

「私に最高の信愛を捧げ、私の信者たちの間にこの最高の秘密を説く人は、疑いなくまさに私に至るであろう。」
(バガヴァッド・ギーター 第18章 第68節)


■逐語訳

  • 「私に対して、最高の信愛(バクティム・パラーム)を捧げ、
  • この最も深遠な教え(グヒャタマム・ダルマム)を、
  • 私の信者たちの中で説く者は(マッド・バクテーシュヴァ)、
  • 疑うことなく(ナ・サムシャヤハ)、
  • まさに私に至る(マーム・エーヴァ・イティ)のである。」

■用語解説

  • 信愛(バクティ):純粋で利己的でない、神に向けられた深い愛と帰依の心。
  • 最高の秘密(グヒャタマム):ギーターにおける最も深遠な教え。すなわち「自己放棄・神への帰依・行為の超越」。
  • 信者たち(マッド・バクタ):真摯に学ぼうとする人々。神を尊び、真理に耳を傾ける者たち。
  • 私に至る(マーム・エーヴァ・イティ):神との一致・解脱を得る。輪廻を超え、永遠の境地に達する。

■全体の現代語訳(まとめ)

「私を深く愛し、最も深遠なこの教えを、私の信頼する人々に説いて伝える者は、
間違いなく私のもとに至るであろう。」


■解釈と現代的意義

この節は、ギーターの教えを実践し、さらに人々に広めることの崇高さを説いています。

信愛とは、ただ神に祈ることではなく、その真理を人と分かち合おうとする行為の中に完成される――
すなわち、「教えを広めることそのものが、最も尊い奉仕である」とされるのです。

これは単なる布教活動ではなく、「自らが実践した智慧を、真心をもって誰かに渡すこと」が、
その人自身の救済となる、という非常に深い教えです。


■ビジネスにおける解釈と適用

観点実務での適用例
知識共有と信頼真の信頼を築きたいなら、貴重な教訓・価値ある経験を惜しまず仲間に伝える。惜しむ心は孤立へ、分かち合う心は共鳴へ。
リーダーの務め成果を得た者は、それを次世代や仲間に教える責任がある。伝えることでさらに深く理解し、自らも高まっていく。
ブランドや理念の浸透経営理念や価値観を「押し付ける」のではなく、「共に分かち合い、共感を育む」者が、最も尊敬され、組織の魂となる。
内面からの行動心からの信愛や理念に基づいた行動は、説得力を持ち、人々の心を動かす。表面的な言葉ではなく、体現する力が最も響く。

■心得まとめ

「真理を体現し、それを分かち合う者こそ、真に到達する」

ギーターは語る――
「私を心から愛し、
この最も深い教えを、
信じる者たちに語る人は、
疑いなく私のもとに至る。
それは、最も尊い奉仕である。」


この節は、「学んだ者が次にすべきことは伝えることだ」という、
実践と共有の倫理を教えてくれます。

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