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法(ダルマ)を信ずる一念は、百年の儀式にまさる


目次

📜 引用原文(日本語訳)

第二四章 二二
たとい百年のあいだ、毎月千回ずつ祭祀を営む人がいても、
その功徳は、ダルマ(法、真理)を信ずる(功徳)の十六分の一にも及ばない。
——『ダンマパダ』


🔍 逐語訳(意訳)

ある人が、百年間、毎月千回という膨大な回数の祭祀を行ったとしても、
仏の説くダルマ(真理・法)を心から信じることによって得られる功徳の、十六分の一にも及ばない。


📘 用語解説

用語解説
祭祀(さいし)ヴェーダ由来の宗教儀式。火や供物を捧げ、功徳を積む形式的行為。
千回ずつ非常に大きな努力や実践量を象徴。
ダルマ(法)仏陀が説いた真理そのもの。宇宙的秩序、人の正しい生き方、存在の原理を指す。
信ずる(信)単なる信仰心ではなく、深く理解しようとする姿勢と、それに基づく実践への尊重を含む。

💬 全体の現代語訳(まとめ)

どれだけ多くの形式的儀式を行っても、
仏の教え=ダルマを理解し、信じ、その教えの中に人生の指針を見出す一念の方が、はるかに価値がある。
外の火を灯すより、自らの心に真理の光を宿すことの方が、魂を照らす。


🧠 解釈と現代的意義

この偈は、「宗教的儀式」や「表面的な努力」が功徳をもたらすと信じられていた時代に、内面の信と理解の力を強調したものです。
現代においても、これは非常に重要なメッセージです。
「本質を信じる」姿勢こそが、人や組織を正しく導く原動力になるという教えです。


💼 ビジネスにおける解釈と応用

観点実務での応用例
理念経営数多くの施策を打ち出すより、一つの“理念”を信じ抜き、全社で共有する方が、組織を強くする。
自己変革行動だけでなく、「なぜそれをやるのか」という原理・価値への共感と理解が自己成長の鍵となる。
文化醸成マニュアルや制度ではなく、共通の“信じる真理”を軸にした組織文化が、人を動かし定着する。
顧客との関係製品の性能を超えて、「何のためにこの事業をしているか」という信念に共感が集まる。

✅ 心得まとめ

「真理への信は、百の儀式を超える」
行為の量や形式ではなく、「何を信じ、何に従って生きるか」が人生の重みを決める。
ビジネスにおいても、真理を貫く信念が、人を導き、会社を強くする。
外の火ではなく、心に灯る“法の光”を持ち続けよう。


この偈は、「信ずる」という行為の尊さと、対象が“法(真理)”であることの意味を明確に教えてくれます。

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