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商品価格の基本構造

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基礎的な計算

製造業における商品価格の決定において、基礎的な計算を行うことは不可欠です。その基本的な計算式は次の通りです。

商品価格 = 単位当たりの原材料費 + 単位当たりの工賃(利益を含む)

さらに、単位当たりの工賃は次のように算出されます。

単位当たりの工賃 = 賃率 × 加工時間(余裕時間を含む)

この計算式は、シンプルで確実な価格設定を行うための最も基本的な方法です。

利益を別途加算する計算方法

別の方法として、単位当たり工賃を利益を含めずに計算し、その後で必要な利益を加える形式もあります。

この場合、賃率には損益分岐賃率を使用するのが前提となります。これにより、利益が計算に明確に反映され、より正確なコスト管理が可能になります。

この方法は、単位当たりの付加価値やその比率、賃率が明確に示されているため、判断を誤るリスクがほとんどありません。

賃率を用いない方法の課題

一部の企業では、賃率を使用せず、製造原価を直接算出した上で、そこに一般管理費と利益を加える方法を採用する場合があります。しかし、この方法には以下のような課題があります。

  • 計算上の利益が実際の利益と乖離する可能性がある。
  • 工賃や付加価値率といった詳細な要素が明確にならないため、コスト管理が曖昧になる。

これらの理由から、賃率を用いる基本計算式の方が、シンプルでありながら信頼性の高い方法とされています。

結論

商品価格の基本構造を理解し、適切な計算式を採用することは、正確な価格設定と健全な経営の基盤を築くために欠かせません。

賃率を活用した方法は、単純明快でミスが少なく、利益計画を含めた価格設定を可能にするため、特に推奨されます。

製造業においては、こうした基本的な価格計算を適切に行うことで、事業の競争力と収益性を維持することができます。

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