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仮払金・仮受金の基礎知識

仮払金仮受金は、取引の内容や金額が未確定な場合に一時的に使用される勘定科目です。取引の確定後に適切な勘定科目へ振り替えを行います。

目次

仮払金とは

定義

仮払金は、現金の支出があったものの、その内容や金額が未確定な場合に一時的に処理するための勘定科目です。

勘定科目: 仮払金(資産)

仮払金の処理例

1. 概算額を支払ったとき

仕訳:

  • 借方: 仮払金(資産の増加)
  • 貸方: 現金または当座預金(資産の減少)

例:
従業員の出張にあたり、旅費の概算額100円を現金で前渡しした。

  • 借方: 仮払金 100円
  • 貸方: 現金 100円
借方貸方
仮払金100現金100

2. 内容や金額が確定したとき

仕訳:

  • 借方: 該当する費用勘定科目(例: 旅費交通費)
  • 貸方: 仮払金(資産の減少)
  • 貸方: 現金(未使用分の返金があれば)

例:
従業員が出張から戻り、概算額100円のうち旅費交通費として60円を使用し、残額40円を現金で返金した。

  • 借方: 旅費交通費 60円
  • 貸方: 仮払金 100円
  • 借方: 現金 40円
借方貸方
旅費交通費60仮払金100
現金40

仮受金とは

定義

仮受金は、現金の受け取りがあったものの、その内容や金額が未確定な場合に一時的に処理するための勘定科目です。

勘定科目: 仮受金(負債)

仮受金の処理例

1. 内容不明の入金があったとき

仕訳:

  • 借方: 現金または当座預金(資産の増加)
  • 貸方: 仮受金(負債の増加)

例:
出張中の従業員から当座預金口座に100円の入金があったが、その内容は不明である。

  • 借方: 当座預金 100円
  • 貸方: 仮受金 100円
借方貸方
当座預金100仮受金100

2. 内容や金額が確定したとき

仕訳:

  • 借方: 仮受金(負債の減少)
  • 貸方: 該当する勘定科目(例: 売掛金の回収など)

例:
従業員が出張から戻り、仮受金100円は得意先から売掛金を回収した金額であることが判明した。

  • 借方: 仮受金 100円
  • 貸方: 売掛金 100円
借方貸方
仮受金100売掛金100

ポイント

  1. 仮払金(資産)
    • 現金の支出が未確定の場合に一時的に使用。
    • 確定後に該当する費用勘定科目に振り替える。
  2. 仮受金(負債)
    • 現金の受け取りが未確定の場合に一時的に使用。
    • 確定後に該当する収益や売掛金などの勘定科目に振り替える。
  3. 使用目的
    • 仮払金と仮受金は、内容が確定するまでの一時的な処理に限定して使用する。

まとめ

仮払金・仮受金は、未確定の支出や受け取りに対して一時的に使用される便利な勘定科目です。取引が確定した際には、速やかに適切な勘定科目に振り替えることが重要です。

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