implex1023– Author –
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善き思いは、心の塵を鎮める雨となる
原文(第十七章 一七) つねに善き思考をはたらかせよ。しかしつねに悪を避けよ。そうすれば、吹き上げられた塵を雨がしずめるように、諸の思考と思索とを捨て去るであろう*。 用語解説と逐語訳 善き思考:慈しみ・誠実さ・寛容・正直など、他者にも自分... -
最上の導き手に、敬意をもって歩む
📖 原文(第十六章 一六) 昔にはまだ聞いたことのない法輪を転じたもうた人、生きとし生けるものを慈しみたもう人、迷いの生存の彼岸に達したもうた人、神々と人間とのうちで最上である人、そのようなかたにつねに敬礼すべし。 🧩 用語解説... -
清き道は、すべて不死の海へと注がれる
📖 原文(第十五章 一五) ガンジス河の水が集まり流れて、汚れを離れて海に向うように、善く行なった人(=仏)の説きたもうたこの道も、不死*の獲得に向って流れる。 🧩 用語解説と逐語訳 ガンジス河:インドの聖なる河。ここでは、あら... -
究極の安らぎに至る道は、識り、整え、清める歩みにある
📖 原文(第十四章 一四) 究極に住するために*、みずからをととのえるために、清らかになるために、迷って流れる生存における生死をなくし亡ぼすために、生存の多くの構成要素を区別して知るために*、世間を知る人(=仏)がこの道を説きたもう... -
激流を渡る智慧の舟は、慈しみと共に進む
📖 原文(第十三章 一三) 生れと老いとの終りを見るこの人は、ひとびとのためをはかり、慈しんで*、唯だ一つにおもむく道を語る。この道によってひとは迷いの激流をすでに渡り終り、また未来に渡るであろうし、また現在に渡る。 🧩 用語解... -
真直なる道は、静かな勇気によって歩まれる
📖 原文(第十二章 一二) これは真直な道である。これは実に勇敢な行ないである。湖の上では白鳥の通る道はただ一通りであるように、釈尊が心を静め統一して体得されたその道を、人々の群に対してしばしば説く。 🧩 用語解説と逐語訳 真直... -
この道のほかに、心を清める道はない
📖 原文(第十一章 一一) これこそ道である。(真理を)見るはたらきを清めるためにはこのほかに他の道は無い。この道を実践する人々は、瞑想を修して、悪魔の束縛の絆を捨て去るであろう。 🧩 用語解説と逐語訳 これこそ道である(此道唯... -
愛執の矢を抜くのは、自らの歩みである
📖 原文(第十章 一〇) 愛執の矢が肉に刺さったので、わたくしは汝らにこの道を説いたのだ。汝らは(みずから)なすべきである。けだし諸の完成者(如来)はただ道を示しただけである。 🧩 用語解説と逐語訳 愛執(あいしゅう):対象への... -
痛みを知った者は、道を語る。歩むのは自らである
📖 原文(第九章 九) 棘が肉に刺さったのを知って*、わたくしは汝らにこの道を説いたのだ。汝らは(みずから)なすべきである。諸の完成者(如来)は(ただ)教えを説くだけである。 🧩 用語解説と逐語訳 棘が肉に刺さったのを知って:仏... -
“我”を離れるとき、心は自由になる
📖 原文(第八章 八) 「一切の事物は我ならざるものである」(諸法非我)と明らかな知慧をもって観るときに、ひとは苦しみから遠ざかり離れる。これこそ人が清らかになる道である。 🧩 用語解説と逐語訳 一切の事物(諸法):この世に存在...