implex1023– Author –
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新商品開発費をどう回収するか
M社長は、新商品の開発に次々と意欲を見せ、自ら手掛ける。しかし、それらの商品は性能こそ優れているものの、価格設定が適切でないために、売上が伸び悩むことが常だった。その結果を営業部門の努力不足だと一方的に断じるため、営業部門は困惑し、不満... -
財務分析だけでは不十分
会社は、多種多様な人々がそれぞれ異なる活動を行い、常にどこかで変化が生じている場だ。そのため、その全体像を正確に捉えるのは予想以上に難しい。 そのことを裏付ける例として、私が訪問する多くの会社の社長たちが挙げられる。自社の実態を正確に把握... -
会社の数字は絶対額とともに傾向で見るのが本当
会社の数字は、絶対額だけで判断するのは当然だが、それだけでは十分ではない。むしろ、場合によっては誤った結論に至る可能性があるため、注意が必要だ。具体例を挙げて説明してみよう。 A社とB社の経常利益率の傾向を分析すると、興味深い違いが見える... -
バランスシート
バランスシートは、期末時点で企業が保有する資産と、それを形成した資金の出所である負債(他人資本)と資本(自己資本)の構成を示すものだ。例えば、ある人が1,000万円の土地を持っている場合、これが1,000万円の資産に該当する。この資産が自己の貯金5... -
バランスシートの分析
バランスシートの役割は理解できた。では、その役割を果たすためには、バランスシートの読み方やチェックすべきポイント、さらに適切な対策を講じる際に注意すべき点とはどのようなものなのだろうか。 それには、まずバランスシートの分析が必要だ。以前、... -
損益計算書の分析
損益計算書については、これまでに何度も取り上げてきたため、ここでは簡単に補足する程度にとどめる。〈第49表〉は分析用のフォーマットとなっている。手間を惜しまず、この形式に書き換えて分析を進めるほうが効果的だ。一倉式経営計画書を活用している... -
金利分析
金利の重要性と経営への影響 金利の負担は事業運営において重大な影響を及ぼす。先日、A社を訪問した際、A社長に公定歩合について尋ねてみたが、全く知らないという返答だった。 そこで、短期借入金である「単名」の利率を確認したところ、明らかに高すぎ... -
マーケティング分析とは
事業とは市場を相手にした活動そのものだ。ゆえに、市場に関する情報と、そこに対して自社がどうアプローチしているかを示す情報は、経営者にとって欠かせないものと言える。 まず、外部情報についてだが、これは各種の刊行物や調査活動によるデータを総合... -
市場の地位分析
市場での占有率の確保は、利益と同様に企業存続の基盤となる要素だ。どちらか一方でも欠ければ、最終的に企業は存続できない。さらに、占有率を維持できなければ、利益を上げることも不可能だと言える。 しかし、多くの中小企業の経営者は、占有率に対する... -
売上年計と半年計
売上高は市場活動を測るうえで最も重要な指標といえる。この数字を見逃す経営者は存在しないだろう。しかし、果たしてその本質を正確に理解しているだろうか。その答えは残念ながら「否」だ。 なぜなら、売上高は月ごとの数字を追っても、その実態をつかむ...