implex1023– Author –
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重役の給料棚上げ
第二に、不足している資金については、社宅建設用に確保していた土地を売却する方針とする。合理化計画については、すでに開始しているものも含めて直ちに中止し、すべて無期限で延期する。さらに、社長以下の役員全員の給与を6カ月間半額とし、その分を保... -
政策を転換し画期的業績をあげる
社長は、私の提案に耳を傾けていた。そして、話が終わると、しばらく考え込んだ様子でこう言った。「これまで、能率を上げることが会社の業績を伸ばす鍵であり、それこそが社長としての役目だと考えていた」。 「今になって、その考えが間違っていたことが... -
S社の実例からわれわれは何を学ぶか
教訓 能率主義には会社を発展させる力がない。会社を成長させるのは、収益性の高い製品を販売するという効率主義だ。 効率主義に欠かせないのは営業活動だ。 効率主義において重視すべきなのは価格政策だ。 能率主義の限界を正確に理解しておく必要がある... -
能率は部下に任せよう
能率を否定しているわけではない。むしろ、かつて能率を専門としてきたからこそ、その重要性は深く理解している。そして、その重要性はこれからも一層高まっていく。 しかし、かつて社長や上級幹部が注目していた能率向上の課題は、その重要性が増している... -
営業力強化こそ緊急事である
S社の教訓の第二は、営業活動の重要性にある。企業の成果は内部ではなく、外部に存在する。売上があって初めて成果が生まれる。 どれほど高性能で高品質な商品であっても、売れなければ単なるスクラップにすぎない。いくら効率的に生産しても、それが低収... -
製造部長が営業の第一線で
I社の製造部長は、出勤後におよそ1時間ほどでその日の製造指示や必要な業務を片付け、背広に着替えて得意先へ向かう。この日課は、ほぼ毎日のように繰り返されている。 そのため電車の定期券を持ち、一日中得意先で過ごす生活を続けている。この習慣は何年... -
他社の三倍の営業マンで
M製作所は、従業員200人を抱える高収益企業だ。女社長が経営を担い、亡くなった夫の遺志を引き継いで奮闘している。社長に「御社の高収益の秘訣は何ですか?」と問いかけてみると、返ってきた答えは――。 「私は女で、経営のことは何も分からない。ただ幸運... -
社長自ら営業の先頭に立て
C社から営業マンのトレーニングを依頼された。営業成績が期待通りというどころか、かなり低迷しているとのことだ。C社は生産財を手がけるメーカーである。 話を聞いてみると、経営層や部長クラスは生産の効率化や内部管理に追われており、販売にはほとんど... -
効率化のための価格政策
次に挙げられるのは価格政策だ。一般的に、日本企業の価格政策には効率性の観点があまり見られない。特に、中小企業、特に下請け企業では、価格政策そのものが存在しないと言っていい。そこにあるのは「原価主義」という迷信と、「適正利益率」という幻想... -
無気味な業績低下
約四年前のことだ。従業員数が約200人の雑貨メーカーから経営相談を受けた。直接会社を訪問し、社長から現状について詳しく話を聞いた。 仮にF社と呼ぶことにする。F社は現社長が昭和初期に創業し、すでに40年の歴史を持つ会社だ。専門メーカーとしてひた...