implex1023– Author –
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静かな心と節度ある生き方が、苦しみを薄めてゆく
📜 原文(第二九章 十四) 「つねに心を落ち着けて、食物を得ても食事の量を知っている人にとっては、諸の(苦痛の)感覚は弱まってゆく。寿命は徐々に老い朽ちて、過ぎ去って行く。」 🔍 逐語解釈と要点 つねに心を落ち着けて:... -
怠惰は魂を曇らせ、輪廻の檻を強くする
📜 原文(第二九章 十三) 「大食いをして、眠りをこのみ、夜も昼もころげまわって寝て、まどろんでいる人は、大きな豚のように糧を食べて肥り、愚かにも、くりかえし母胎に入って(迷いの生活をつづける)。」 🔍 逐語解釈と要点... -
メッキの光は、本物の輝きにはならない
📜 原文(第二九章 十二) 「まがいのものもあり、香煙をあびた耳輪のようなものもある。金のメッキがしてある半マーシャ(重量の名)の銅のように、或る人々はつき従う仲間をつれて歩きっているが、内心は不浄で、外側だけ立派なのである。」... -
見た目では人の心は測れない
📜 原文(第二九章 十一) 「端麗な容貌によっても、動作を見ることによっても、いかなる人(の心)も識り得ない。この世ではよく身を慎しんでいる人のように見せかけて、(その実は)慎しみの無い人々が、この世を闊歩している。」 🔍... -
名やかたちでは人の価値は決まらない
📜 原文(第二九章 十) 「欺いて、吝嗇で、偽る人は、ただ名前とかたちだけでも、美しい容貌によっても、『端正な人』とはならない。」 🔍 逐語解釈と要点 欺く:他人をだます、偽りで取り繕う。 吝嗇(りんしょく):惜しみ、与... -
欠点を断ち、憎しみを離れた人こそ、真に端正な人である
📜 原文(第二九章 九) 「諸の欠点を断ち、ターラ樹葉の尖のように根絶やしになり、憎しみをのぞき、聡明である人、かれこそ『端正な人』とよばれる。」 🔍 逐語解釈と要点 諸の欠点:貪(むさぼり)・瞋(怒り)・痴(無知)な... -
徳を備えてこそ、外見は意味を持つ
📜 原文(第二九章 八) 「けがれた汚物を除いていて、戒律をまもることに専念している人は、自制と柔和とをそなえているから、黄色の法衣をまとうのにふさわしい。」 🔍 逐語解釈と要点 けがれた汚物を除いている:内面的な煩悩... -
外見を飾るより、まず心を清めよ
📜 原文(第二九章 七) 「けがれた汚物を除いていないのに、黄色の法衣をまとおうと欲する人は、自制と柔和とが無いのであるから、黄色の法衣にふさわしくない。」 🔍 逐語解釈と要点 けがれた汚物:内面の煩悩、欲望、怒り、傲... -
疑いを越える修行の力――清浄なる思念が真理を開く
📜 原文(第二九章 六) 「思念して熱心に清らかな修行を行なっている人々は、ここで(自分が)いだき、あるいは別々の人がいだき、この世でいだかれ、またかの世についていだかれる一切の疑いをすべて捨ててしまう。」 🔍 逐語解... -
欲望の火に舞う蛾のように――執着は新たな束縛を生む
📜 原文(第二九章 五) 「(経験するものを)実質のある物だと思って、走り近づいて行くが、ただそのたびごとに新しい束縛を身に受けるだけである。暗黒のなかから出て来た蛾が(火の中に)落ちるようなものである。かれらは、見たり聞いたり...