implex1023– Author –
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自らの事業に専念せよ
自らの事業に専念せよ F社は、スーパーまがいの食品雑貨店であった。経営不振だから手伝ってもらいたいという紹介者を通してのお話だった。 その紹介者から、F社長はある道徳組織の地区の責任者だということをお伺いしていた約束の日― それは十一月のこ... -
人材待望論の誤りを知れ
人材待望論の誤りを知れ M社にお伺いした時に、真先に目に入ったのは、事務所の壁に貼ってある大きな紙に書かれた標語であつた。いわく「一人一人が経営者」と。 これが、社長の搾取思想のあらわれであり、低業績の原因である。社員の待遇しか与えておか... -
我社の商品の信頼性とサービスはよいか
我社の商品の信頼性とサービスはよいか 0社は小型モーターのメーカーである。 朝、迎えに来られた0社長と会社へ行った。門を入って守衛所を過ぎたところで車を止めた社長は、「一倉さんに見ていただきたいものがあります」と。案内されたところは守衛所... -
高賃金主義こそ本当
高賃金主義こそ本当 P社は、長野県の諏訪にある優良企業である。諏訪地区は、数々の大企業、有名企業が工場を持っているために、賃金水準は日本で最も高い部類に属する。その中で高業績をあげているから立派である。 諏訪から十キロか十五キロ離れると、... -
「社長がやらなければならないこと」を部下に押しつけるな
「社長がやらなければならないこと」を部下に押しつけるな Tスーパーにお伺いした時には、店舗が三つで、業績は順調であった。T社長は積極的に新店舗を展開してゆく方針だった。 この場合に新店舗の立地条件が戦略的に重要である。用地情報をどうやって... -
社長室は質素でなければならない
社長室は質素でなければならない N化学の経営計画発表会にお招きいただいた時のことである。発表会における社長のお話が、あまり立派なのでビックリしてしまった。こんな立派な社長の本社工場を拝見したくなった。 あいにく日曜日で会社は休みだというの... -
市場の断層に対して正しい態度がとれる
市場の断層に対して正しい態度がとれる いつのことだったか忘れたが、梅雨末期の集中豪雨で、長崎市に大災害が起った年である。期を一にして奈良市にも集中豪雨で床上浸水になる程であった。 水浸しになって動かなくなった自動車の修理で、メーカーの営業... -
公害防止の姿勢は正しいか
公害防止の姿勢は正しいか Z社は、化学薬品の製造販売と、メッキ加工を行っている。 ある時、化学薬品の製造工程のミスから、排煙公害を起してしまった。それは、 ただ一回だけであり、直ちに排煙公害防止の処置をとったのである(それ以後、 排煙公害を... -
ハンコとギンコーは大丈夫か
ハンコとギンコーは大丈夫か 0社の倒産は、業界そのものの不振が、直接の原因ではある。 しかし、真因は全く違う。それは、社長が銀行印を経理担当の常務にあずけて いたということである。その常務が、ゴルフ場の建設をサイド・ビジネスとして やってお... -
後継者をどうするのか
後継者をどうするのか P社長には息子さんが二人ある。しかし、どちらの息子さんにも社長をゆずることはしないというのだ。 理由は簡単である。二人とも、それぞれ優れたところを持ってはいるが、どう見ても経営者としては不適だというのだ。永遠に存続し...