implex1023– Author –
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環境整備だけで売上げ四倍のレストラン
初めてレストランのA社を訪れたのは、十年以上前のことだ。当時のA社は業績が右肩下がりで、大幅な赤字に苦しんでいた。近隣に次々と新しいレストランができたことが原因だとされている。 「何が競争相手のせいだ。自分でやるべきこともせずに売上が減った... -
二〇〇〇ルックスの照明
I社は従業員約700人を抱えるメッキ工場である。I社長は経営計画書の基本方針に環境整備を掲げ、その推進に力を入れてきた。その結果、目を見張るほどの大きな成果が二つ得られた。 一つ目の成果は、生産性が30%以上向上したことだ。もう一つは「メッキ不良... -
特命工事が多くなってゆく
S社は建築業を営む会社だ。S社長は毎日欠かさず顧客訪問と建築現場の巡回に取り組んでいる。この二つの活動を始めて以来、会社の様子は一変した。現場で特に力を入れているのは環境整備だ。この取り組みが功を奏し、社員の仕事ぶりは格段に丁寧になり、顧... -
環境整備の意味
環境整備とは、規律、清潔、整頓、安全、衛生の五つで構成されるものだと考えている。この中で、安全と衛生は、規律、清潔、整頓を徹底すれば自然と実現されるものであり、その意義についても特に説明を要しない明確な要素だ。したがって、ここでは安全と... -
環境整備はこうして
社長が先頭に立つことが絶対条件だ。これだけで社員の意識は大きく変わる。「よきに計らえ」などというのは愚かな殿様のすることであり、そんな態度で物事が進むわけがない。 次に重要なのは、徹底的にやり抜くことだ。「このくらいで十分だろう」といった... -
環境整備に思うこと
環境整備によって得られる、驚くほどの利点について触れたが、話はそれだけでは終わらない。さらに別の重要な出来事が待ち受けている。 それは「社員の心に革命が起こる」ということだ。まず最初に社長が気づくのは、社員の態度が礼儀正しくなる点だ。社長... -
会社の真の支配者はお客様である
企業は、商品やサービスが顧客に購入されて初めて経営が成り立つ。この当然の事実を、いつも強調している理由は、顧客を軽視する、あるいは優先度を低く考える企業が世の中にあまりにも多いからだ。 自社の技術を最優先とする。社員管理が最も重要だと信じ... -
シアーズ・ローバックの教訓
シアーズ社が掲げる権限委譲の精神は、「部下の仕事を効率化する」という一般的な組織論の考え方とは一線を画している。その本質は、「顧客の求める商品を迅速に提供するためには、権限の委譲が不可欠である」という理念に根ざしている。この点を理解する... -
シアーズ・ローバックの凋落
シアーズ・ローバック社の凋落は、企業が市場での成功に安住し、成長の根本である「顧客第一」の精神を忘れたときに起こりうる典型例といえます。シアーズ社はかつて、顧客のニーズに応え、市場の変化に柔軟に対応することで世界一の小売企業となりました... -
ゼネラル・モータース
ゼネラル・モータース(GM)とIBMの凋落は、顧客のニーズから目を背け、自社の力に対する過信と内部志向がいかに企業を苦境に陥れるかを示しています。この両社のケースは、企業が「お客様第一主義」を見失ったときに陥る危機の典型例と言えるでしょう。 ...