implex1023– Author –
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自らを救う力は、自らの勤めと心にある
■引用原文(日本語訳) 第二三章 象(三二七)つとめはげむのを楽しめ。おのれの心を護れ。自己を難処から救い出せ。泥沼に落ちこんだ象のように。 ■逐語訳 つとめはげむのを楽しめ:善い行い・努力・修行に喜びを見出せ。 おのれの心を護れ:欲望や怒り... -
欲望にさまよう心に、鉤(かぎ)を打て
■引用原文(日本語訳) 第二三章 象(三二六)この心は、以前には、望むがままに、欲するがままに、快きがままに、さすらっていた。今やわたくしはその心をすっかり抑制しよう、象使いが鉤をもって、発情期に狂う象を全くおさえつけるように。 ■逐語訳 こ... -
惰性に流される者は、迷いの輪廻から逃れられない
■引用原文(日本語訳) 第二三章 象(三二五)大食いをして、眠りをこのみ、ころげまわって寝て、まどろんでいる愚鈍な人は、大きな豚のように糧を食べて肥り、くりかえし母胎に入って(迷いの生存をつづける)。 ■逐語訳 大食いをして:必要以上に食べる... -
欲に駆られた心は制し難く、孤独を求めてさまよう
■引用原文(日本語訳) 第二三章 象(三二四)「財を守る者(ダナパーラ)」という名の象は、発情期にこめかみから液汁をしたたらせて狂暴になっているときには、いかんとも制し難い。捕えられると、一口の食物も食べない。象は象の林を慕っている。 ■逐... -
慎みある者こそ、涅槃への道を歩む
■引用原文(日本語訳) 第二三章 象(三二三)何となれば、これらの乗物によっては未到の地(=ニルヴァーナ)に行くことはできない。そこへは、慎みある人が、おのれ自らをよくととのえておもむく。 ■逐語訳 何となれば:なぜならば。 これらの乗物:騾... -
最良の乗りものは、自己を制した人格である
■引用原文(日本語訳) 第二三章 象(三二二)馴らされた騾馬は良い。インダス河のほとりの血統よき馬*も良い。クンジャラという名の大きな象*も良い。しかし自己をととのえた人は、それらよりもすぐれている。 *インダス河流域は名馬の産地として知ら... -
制御された心は、戦場における象より尊い
■引用原文(日本語訳) 第二三章 象(三二一)馴らされた象は、戦場にも連れて行かれ*、王の乗りものともなる。世のそしりを忍び、自らをおさめた者は、人々の中にあっても最上の者である。 *戦象は調教されることで、戦場で王を乗せる誇り高き役割を担... -
忍耐は力なり、非難に揺らがぬ心を持て
■引用原文(日本語訳) 第二三章 象(三二〇)戦場の象が、射られた矢にあたっても堪え忍ぶように、われは人のそしりを忍ぼう。多くの人は実に性質が悪い*からである。 *「性質が悪い」:ここでは無思慮・軽率・悪意などを含む。 ■逐語訳 戦場の象:戦... -
正しく知り、正しく行えば、道は天へと続く
📜 引用原文(日本語訳) 第二二章 地獄 三一九偈遠ざけるべきこと(=罪)を遠ざけるべきであると知り、遠ざけてはならぬ(=必ず為さねばならぬ)ことを遠ざけてはならぬと考える人々は、正しい見解をいだいて、善いところ(=天上)にお... -
避くべきを避け、為すべきを為せ
📜 引用原文(日本語訳) 第二二章 地獄 三一八偈避けねばならぬことを避けなくてもよいと思い、避けてはならぬ(=必ず為さねばならぬ)ことを避けてもよいと考える人々は、邪な見解をいだいて、悪いところ(=地獄)におもむく。――『ダン...