implex1023– Author –
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老・病・死に目覚めし者は、執着を断ち、真理に向かう
引用原文(現代語訳) この世で老いぼれた人を見て、また病んだ人を見て、また意識作用の消え失せた死人を見て、思慮ある人は家の絆を捨て去った。世間の人々にとって、欲楽は実に断ち難いものであるが。 逐語訳と用語解説 表現解釈・補足老いぼれた人/病... -
身体は去るもの、行いは残る──智慧は真理にとどまり、清らかに生きる
引用原文(現代語訳) この世においては、過去にいた者どもでも、未来にあらわれる者どもでも、一切の生き者は、身体を捨てて去っていくであろう。智ある人は、一切を捨て去ることを知って、真理に安住し、清らかな行ないをなすべきである。 逐語訳と用語... -
死を逃れる地はなし──だから今ここで、目覚めて生きよ
引用原文(現代語訳) 大空の中にいても、大海の中にいても、山の奥深くに入っても、世界のどこにいても、死の脅威のない場所はない。 逐語訳と用語解説 表現解釈・補足大空の中天高く、空を飛ぶ鳥のように自由であっても。あるいは空想・夢想の象徴。大海... -
地に落ちる者、天に生まれる者、そして超えて安らぐ者
引用原文(現代語訳) 悪い行ないをした人々は地獄におもむき、善いことをした人々は善いところ(=天)に生れるであろう。しかし他の人々は、この世で道を修して、汚れを去り、安らぎに入るであろう。 逐語訳と用語解説 表現解釈・補足悪い行ないをした人... -
死は平等、報いは行為によって異なる──生き方こそが運命を決める
引用原文(現代語訳) 生きとし生ける者どもは、死ぬであろう。生命は終には死に至る。彼らは、つくった業の如何にしたがっておもむき、(それぞれ)善と悪との報いを受けるであろう。 逐語訳と用語解説 表現解釈・補足生きとし生ける者動物・人間など命あ... -
尽き、落ち、離れ、死す──無常を受け入れたとき、人は自由になる
引用原文(現代語訳) いくら財産を貯えても、最後には尽きてなくなってしまう。高い地位や身分も、終には落ちてしまう。結びついたものは、終には離れてしまう。生命は、終には死に至る。 逐語訳と用語解説 表現解釈・補足財産を貯えても尽きてなくなるど... -
富める者も死を超えられず──命に所有は通じない
引用原文(現代語訳) 男も女も、幾百万人と数多くいるが、財産を貯えたあげくには、死の力に屈服する。 逐語訳と用語解説 表現解釈・補足男も女も幾百万人と数多くいる性別や個体差、地位の差を問わず、あらゆる人々を包括する表現。財産を貯えたあげくに... -
自分すら己のものにあらず──執着を超えて、自由に生きよ
引用原文(現代語訳) 「わたしには子がいる。わたしには財がある」と思って、愚かな者は悩む。しかし、すでに自分が自分のものではない。まして、どうして子が自分のものであろうか。どうして財が自分のものであろうか。 逐語訳と用語解説 表現解釈・補足... -
目覚めなければ、生の旅路は終わらない
引用原文(現代語訳) 眠れない人には夜は長く、疲れた人には一里の道は遠い。正しい真理を知らない愚かな者にとっては、生死(しょうじ)の道のりは長い。 逐語訳と用語解説 表現解釈・補足眠れない人には夜は長い苦しみや悩みを抱えると、同じ時間でも非... -
昼も夜も、命は失われていく──小川の水のように
引用原文(現代語訳) 昼夜は過ぎ行き、生命はそこなわれ、人間の寿命は尽きる。小川の水のように。 逐語訳と用語解説 表現解釈・補足昼夜は過ぎ行き時間は止まらず、昼夜を繰り返しながら進んでいく。一瞬一瞬が過去になっていく様子。生命はそこなわれ時...