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礼とは、知ったふりをせず、問いながら進むこと

── 敬意とは、謙虚に学び続ける姿勢にあらわれる

孔子が魯の始祖・周公を祀る大廟(たいびょう)に入り、儀式に参列したときのこと。
その場での孔子は、すべての所作において自分の判断で進めることなく、ことあるごとに年長者や先達に問いかけ、確かめながら行動した。
「知っているつもり」にならず、儀礼の一つひとつに心を込めて、慎重に礼を進めていった。

この姿勢こそが、孔子の礼の本質であった。
礼とは形式をなぞるものではなく、相手や伝統に対する深い敬意と、自分を整えるための学びの実践である。
そしてその礼は、常に「問うこと」から始まる。


原文とふりがな付き引用

「太廟(たいびょう)に入りて、事(こと)毎(ごと)に問(と)えり。」


注釈

  • 太廟(たいびょう):魯の始祖・周公を祀る大廟。国家的な祭祀の場。
  • 毎に問う:儀礼や行動の一つひとつについて、経験者や上位者に確認をとること。謙虚な態度の象徴。
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