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相手に応じて、話し方も変える

── 立場をわきまえ、柔軟に言葉を選ぶ知恵

孔子は、相手の立場に応じて話し方を巧みに変えていた。
下位の者に対しては親しみやすく率直に、上位の者には丁寧で礼を尽くして接した。
さらに、君主の前では慎みをもって、うやうやしく、しかし決して萎縮することなく落ち着いて話したという。
場と相手にふさわしい言葉づかいは、単なるマナーではない。相手を尊重する姿勢であり、自分の内面を整える手段でもある。


原文とふりがな付き引用

「朝(ちょう)において下大夫(かだいふ)と言(い)うには、侃侃如(かんかんじょ)たり。上大夫(じょうたいふ)と言(い)うには、誾誾如(ぎんぎんじょ)たり。君(きみ)在(いま)せば踧踖(しゅくしゃく)如(じょ)たり、与与(よよ)如(じょ)たり。」


注釈

  • 侃侃如(かんかんじょ):打ちとけて率直に話す様子。威圧せず自然体で接する。
  • 誾誾如(ぎんぎんじょ):丁寧で穏やか、礼を失わない話しぶり。
  • 踧踖(しゅくしゃく):慎み深く、うやうやしい態度。君主の前での姿勢。
  • 与与(よよ):落ちついていて、ゆったりとした雰囲気。緊張しすぎず、どっしり構える。
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