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語るより、まず行う――行動が人を語る

君子は口よりも手足を動かし、静かに信頼を築く

孔子は、立派な人物(君子)は、流暢に語ることよりも、行動の敏速さ・確かさを大切にすべきだと説いた。
雄弁であることは一見賢く見えるが、言葉だけで物事を動かすことはできない。
むしろ、言葉は少なくても、誠実に迅速に行動する人のほうが、信頼と尊敬を集める。
これは「沈黙は金」ではなく、「口にする前に行動で示せ」という実践重視の姿勢であり、
孔子が重んじた「言行一致」「誠実さ」「謙虚さ」を端的に示す教えである。


原文とふりがな付き引用

子(し)曰(いわ)く、君子(くんし)は言(げん)に訥(とつ)にして、行(こう)いに敏(びん)ならんことを欲(ほっ)す。

言葉はつたなくてもよい、
行いはすばやく、まっすぐでありたい――それが君子の姿である。


注釈

  • 君子(くんし)…人格を磨き、徳によって人を導く理想的人物。
  • 訥(とつ)…口下手、または言葉を慎むこと。軽々しく語らない態度も含意する。
  • 敏(びん)…行動が速やかで、的確であること。誠実さと実行力の表れ。
  • 「訥にして敏」…語るより先に行動をもって示す、という儒教的な理想像。
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