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神性とは、あらゆる方向に心を開き、美と力を備える存在


目次

■引用原文(第11章 第11節)

サンジャヤは語った。
「神々しい花環と衣服をまとい、
神々しい香油を塗り、
一切の驚異より成り、
あらゆる方角に顔を向けた、
無限なる神の姿を(アルジュナは)見た。」
—『バガヴァッド・ギーター』第11章 第11節


■逐語訳(一文ずつ訳す)

  • 神聖な花環と衣服を身に着け、
  • 神聖な香油を塗り、
  • すべての驚異から成り、
  • あらゆる方向に顔を向ける、
  • 無限なる存在(アナンタ)を、アルジュナは見た。

■用語解説

用語解説
神々しい花環・衣服神の威厳と美を象徴する装い。内面の徳と外面の魅力の調和。
神々しい香油(スガンダ)霊的な清浄さと神秘性の象徴。神聖さを感じさせる感覚的表現。
驚異(アシュチャリヤ)理屈を超えた神の偉大さ・畏敬を呼び起こす現象。
四方に顔を向ける偏りなく、あらゆる方向・すべての存在を見守る神の全方位的視野。
無限なる神(アナンタ)限界や終わりのない、永遠なる存在。空間・時間・個を超越した神の性質。

■全体の現代語訳(まとめ)

アルジュナは、クリシュナの姿が、荘厳な花環と衣をまとい、神聖な香りを漂わせ、驚異と奇跡に満ち、そしてすべての方角に顔を向けた「無限なる存在」であることを目の当たりにする。
それは、美しさ、清らかさ、全知、そして全能を備えた完全な存在の象徴である。


■解釈と現代的意義

この節は、「真に優れた存在とは、美・力・視野・浄性をすべて備える存在」であることを示しています。
ただ強いだけでなく、ただ美しいだけでもない。
全方位的に配慮し、誰に対しても公平であり、かつ感覚的にも精神的にも人を魅了する――それが“神性”の本質です。
現代人にも、統合的な資質が求められています。


■ビジネスにおける解釈と適用

観点適用例
経営者の資質組織を正しく導くには、「力(意思決定)」と「美(信頼性・品格)」の両立が求められる。
ブランドづくり機能だけでなく、外観・香り・世界観も含めた「五感と心に響く価値」を届けることが重要。
全方位的リーダーシップ社内・社外、部下・上司、現場・経営のすべてに視野を向け、偏りなく配慮できる人が信頼を得る。
イノベーション技術や仕組みの革新だけでなく、「驚きと感動」による精神的価値も提供することで市場で抜きん出る。

■心得まとめ

「力・美・清・智を併せ持ち、あらゆる方向に心を開け」

真に偉大な存在とは、ただ一方面に秀でているだけでなく、
美しさ・力・清らかさ・驚異・広い視野を一体として備えるものである。
ビジネスにおいても、製品・人材・リーダーがこのような統合的価値を持つことで、
信頼と感動、そして永続的な影響力を持つことができる。
神の姿は、私たちが目指す“理想のあり方”の原型なのです。

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