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みんながやさしい目標を作って会社を潰す

みんながやさしい目標を作って会社を潰す弊害は、MBOSの形骸化だけにとどまらない。MBOSを安易に転用した評価システムは、下手をすれば、会社を潰すことになりかねない。筆者はそんな危惧さえ抱いている。なぜ、会社が潰れるのか。みんながやさしい目標を作るからだ。働く人々は、人事評価の怖さを嫌というほど知っている。低い評価を受ければ、不利な処遇が待っていて、賃金ダウンは当たり前。最悪は降格人事も覚悟しなければならない。そこで、できるだけ達成しやすい目標で、達成度を稼ごうとする。やさしさを見破られないように、やさしい目標を難しく見せる技術も覚える。営業は隠し玉を用意する。間接部門は目標難易度の誇張合戦を展開する。そんな輩は邪道者!と言いたくもなるが、それが普通の人間の性であり、そう簡単には止められない。その結果、どうなるか。全員が目標を達成したが、売上は低迷し、赤字幅が拡大する。何ともおかしな状況の出現だが、実際にあった話である。また、難しく見せる技術に長けた人が人事評価で得をして、本当の困難にチャレンジした人が割を食う。人事評価の信頼性も地に落ちる。もしも、そんな状態が続くなら、働く人の心は荒廃し、確実に会社は衰退に向かうだろう。

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