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聖なる道を歩む者こそ、真に尊い


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📖 引用原文(『ダンマパダ』第33章「バラモン」第56偈)

一切の苦しみをのぞくために、
めでたい聖なる八支の道を修した人々、

かれらは世間においてバラモンなのである。


🔍 逐語訳(意訳)

  • すべての苦しみ(dukkha)を滅するために、
  • 尊く、清らかな「八つの実践の道(八正道)」を修めた人々は、
  • 真に〈バラモン〉であり、世において最も尊い者たちである。

🧘‍♂️ 用語解説

用語解説
一切の苦しみ(dukkha)生・老・病・死など、すべての存在に内在する苦。
聖なる八支の道(アリヤ・アッタンガ・マッガ)仏教の修行実践の中核。「正見・正思・正語・正業・正命・正精進・正念・正定」の八つの実践項目。
バラモン本章においては、出自や外見に依らず、内面の修行完成者を指す。

🗣 全体の現代語訳(まとめ)

生きとし生けるものの苦しみを根本から取り除くために、
仏陀が説いた「八つの正しい道」を忠実に実践した人々――
それこそが、出自や肩書を超えて、
真に尊敬されるべき〈バラモン〉なのである。


🧭 解釈と現代的意義

この偈は、**「血筋でも、装いでもなく、実践こそが人を聖とする」**という明確な仏教的メッセージです。
バラモンとは、宗教的なカーストの称号ではなく、真に苦しみを超える努力をした者に与えられる〈生き方の称号〉であることが示されています。

すなわち、「苦しみを超える正しい道に生きること」そのものが、最高の尊さであるという教えです。


🏢 ビジネスにおける解釈と適用

観点応用・実践例
実践こそ価値学歴・地位・役職よりも「日々何を実践しているか」が尊敬の根拠。
八支道の現代応用正見=事実認識、正語=誠実な対話、正命=健全な仕事、正念=集中力、正精進=継続性、などとして再解釈可能。
組織文化の核心外面的ルールよりも、行動規範(正しい行為)の内面化こそが信頼を築く。
人材評価スキルや経歴よりも、継続的な改善意欲と倫理的な実践を重視する姿勢へ。

💡 感興のことば:心得まとめ

「道を歩む人こそが、真に尊ばれる」

生まれでも、学歴でもない。
外見でも、言葉巧みでもない。

正しきを見て、正しきを行い、
日々苦しみを超える道を歩む者こそが、
この世界において、最も高貴な存在なのだ。


この第56偈は、ダンマパダ第33章を結ぶにふさわしい、「人間の尊厳とは行為に宿る」という力強いメッセージです。

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