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動じぬ心で、迷いの大河を渡りきる


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📖 引用原文(『ダンマパダ』第33章「バラモン」第41偈)

この障害・険道・輪の激流を超えて、
渡りおわって彼岸に達し、
瞑想し、心の動揺することがなく、疑惑がなく、執著することなくして、
心安らかな人、

かれをわれは〈バラモン〉と呼ぶ。


🔍 逐語訳(意訳)

  • 障害や困難に満ち、
  • 険しくうねる輪廻という激流を乗り越え、
  • 安らぎの岸(解脱)に達した人。
  • その人は瞑想に深く入り、
  • 心は乱れず、疑いなく、執着もせず、
  • 真に平穏な境地にある。
  • そうした人こそ、〈バラモン〉と呼ぶにふさわしい。

🧘‍♂️ 用語解説

用語解説
障害・険道(パリヤーヤ)悟りに至るまでの迷いや困難。
輪の激流(サンサーラの流れ)生死を繰り返す輪廻(=流転)の激流。
彼岸(パーラ)苦悩と迷いを超えた悟りの境地。涅槃。
瞑想(ジャーナ)仏教における精神集中と観察による心の清浄化。
動揺しない・疑惑がない迷いと執着から完全に離れた心の安定状態。

🗣 全体の現代語訳(まとめ)

あらゆる障害と困難を乗り越え、
輪廻という激流を渡りきり、
彼岸(悟り)に到達した人は、
瞑想によって心を統御し、
もはや揺れることも、疑うこともなく、
何ものにも執着せず、
深い安らぎの中にある。
――このような人をこそ、仏陀は〈バラモン〉と呼ぶ。


🧭 解釈と現代的意義

この偈は、ただ知識を得たり外的な戒律を守ることではなく、内面の統御と精神的な完成こそが真の尊者であると語っています。
日々の困難・不安・動揺に揺れず、それらを静かに乗り越え、揺るがない心で生きる――それが真の自由であり、解脱です。

特に現代社会では「迷い」「情報過多」「感情の動揺」が避けがたい中で、このような精神的安定こそが本当の強さであり、リーダーシップの根本ともなります。


🏢 ビジネスにおける解釈と適用

観点応用・実践例
困難への向き合い方経営危機・プレッシャー・変化の波の中でも、焦らず冷静に対応できるリーダー像。
心の平穏を保つ習慣マインドフルネスや定期的な振り返りを通じ、内省と安定を実現する。
判断のブレなさ情報や周囲の意見に左右されず、本質に基づいた意思決定を行う。
執着なき実行成果・称賛・ポジションに執着せず、真に価値あることに向かって行動し続ける。

💡 感興のことば:心得まとめ

「迷いの激流を越え、静かに座する者に、何ものも及ばぬ」

外の世界がどれほど揺れていようとも、
内なる心が安らいでいる者は、もはや恐れず、惑わず、執着しない。
それが真の完成者、すなわち仏陀の説く〈バラモン〉なのである。


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