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心の垢を落とす者が、真の清らかさを得る


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📖 引用原文(『ダンマパダ』第33章「バラモン」第40偈)

愛著と憎悪と高ぶりと隠し立てとが脱落し、
諸の過に汚されない人、

かれをわれは〈バラモン〉と呼ぶ。


🔍 逐語訳(意訳)

  • 欲望への執着(愛著)と、怒りや憎しみ(憎悪)、
  • 優越感や自惚れ(高ぶり)、
  • 欠点や過ちを覆い隠そうとする心(隠し立て)を脱ぎ捨て、
  • あらゆる過失に汚されることのない人――
    その人を、仏陀は〈バラモン〉と呼ぶ。

🧘‍♂️ 用語解説

用語解説
愛著(ラガ)対象に執着して手放せない欲望の感情。
憎悪(ドヴェーシャ)他者や状況に対して生じる怒り・敵意。
高ぶり(マーナ)自分が他より優れていると思う慢心。
隠し立て(マーヤーまたはチャンナ)自分の欠点や失敗を覆い隠し、偽ること。
汚れ(アサンキリタ)心を乱し、曇らせる要因である煩悩や過失。

🗣 全体の現代語訳(まとめ)

欲望にとらわれず、怒りに支配されず、
自らを誇ることなく、また誤魔化すことなく、
そのような人は、もはや過失に染まらず、
仏陀が認める〈バラモン〉――すなわち真の覚者である。


🧭 解釈と現代的意義

この偈は、心の浄化と透明性こそが人間の本当の価値であることを説いています。
現代においては、表面的な成功や肩書きよりも、内面の誠実さ・謙虚さ・素直さが、より深い信頼や尊敬を得る時代です。

特に「高ぶり」と「隠し立て」は、自己防衛本能から生じやすいが、他者との関係を歪め、自らの成長を妨げるものです。
それらを手放し、正直でオープンであることこそが、真に自由な精神を形成します。


🏢 ビジネスにおける解釈と適用

観点応用・実践例
執着を捨てる姿勢過去の成功・役職・地位に執着せず、新たな挑戦や変化を受け入れる柔軟性。
感情に支配されない判断力怒りや憎しみによる対立的対応を避け、冷静かつ建設的な意思決定を下す。
謙虚さと透明性失敗を認め、誤魔化さずに開示し、学びと改善につなげる文化の体現。
信頼されるリーダー像表面的な強さではなく、自己を律し、弱さも共有できる真の強さを持つ人物像。

💡 感興のことば:心得まとめ

「欲せず、怒らず、誇らず、偽らず――心の塵を払う者が本物となる」

欲望と怒りを手放し、
高ぶらず、隠さず、素直であること。
その透明な心にこそ、
真の力と尊さが宿る。
それが仏陀の説く〈バラモン〉である。


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