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共に歩む仲間を信じる心は、百年の修行にまさる


目次

📜 引用原文(日本語訳)

第二四章 二三
たとい百年のあいだ、毎月千回ずつ祭祀を営む人がいても、
その功徳は、サンガ(教団、僧衆)を信ずる(功徳)の十六分の一にも及ばない。
——『ダンマパダ』


🔍 逐語訳(意訳)

たとえ誰かが、百年もの間、毎月千回という莫大な回数の宗教儀式を行ったとしても、
仏教僧団(サンガ)――すなわち真理を共に歩み実践する仲間たち――を心から信じることによる功徳の、十六分の一にも満たない。


📘 用語解説

用語解説
祭祀宗教的・儀式的な行い。古代インドにおいては神々への捧げ物を通じて徳を積む手段とされた。
サンガ(Sangha)仏教僧団、教えに従って修行する仲間たち、あるいは仏法を共に信じる共同体。
信ずる功徳理念や真理を体現し、支え合う関係性を心から尊び、信じる態度がもたらす精神的恩恵。

💬 全体の現代語訳(まとめ)

いくら長い年月をかけて儀式を続けても、
真理を共に生きる仲間――サンガの存在を信じ、支え、尊ぶ心の功徳のほうが、はるかに深く尊い。
孤独な信仰よりも、共に生きる絆が真の解脱を導く。


🧠 解釈と現代的意義

この偈は、「どれほど形式的な行為を積み重ねても、人との結びつきを信じ、尊ぶ心には及ばない」という仏教の社会的智慧を明言しています。

仏教における「三宝(仏・法・僧)」のひとつである「僧(サンガ)」は、真理の道を共に歩む同志の象徴です。
現代においてこれは、価値観や目標を共有し、互いに支え合う“信頼の共同体”の重要性を示すものです。


💼 ビジネスにおける解釈と応用

観点実務での応用例
チームビルディング能力や成果ではなく、「この仲間とならやっていける」という信頼が、組織力を生む。
組織文化形式的な制度より、「共に道を進む仲間」としての意識を共有する文化が持続性を支える。
リーダーシップ指示やルールだけでなく、“共に在る”姿勢を見せることが信頼を生む
カスタマーとの関係顧客と企業の間に「共に価値を作る関係性(共感型サンガ)」を築くと、価格以上の信頼が得られる。

✅ 心得まとめ

「ともに生きる信は、百の儀式を超える」
個の努力より、仲間を信じ、共に歩む力が、人生を照らす。
仕事も人生も、人は一人で完成しない。
「この仲間となら」という信頼の中に、真の道がある。


この偈は、仏・法・僧の「僧(サンガ)」に焦点を当てた三宝信の一部であり、「信ずること」の尊さを具体的な対象(僧伽)に落とし込んでいます。

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