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塵芥の中に咲く、真理の花となれ


■ 引用(出典)

一二、一三*
大道に棄てられた塵芥の山堆の中から、
香ぐわしい麗しい華が生ずるように――
塵芥にも似た盲た凡夫のあいだにあって、
正しくめざめた人(ブッダ)の弟子たちは、
知慧もて輝く。
(『ダンマパダ』第18章 第12偈・第13偈)


■ 逐語訳

  • 道ばたの塵やごみが積もった堆(うずたか)い山の中から、
  • 香り高く、美しい花が咲くように、
  • 迷妄と無知に覆われた凡夫たちのあいだにも、
  • 真理に目覚めたブッダの弟子は、
  • 知慧の光を放って、静かに輝いている。

■ 用語解説

用語解説
大道に棄てられた塵芥の山堆社会の混沌、俗世の欲望、煩悩に満ちた世界。
香ぐわしい麗しい華仏法を実践し、悟りの香りを放つ者の象徴。
盲た凡夫無知や妄想に囚われて真理を見失っている人々。
知慧もて輝く弟子たち真理を学び、実践し、智慧によって静かに光を放つ人々。

■ 全体現代語訳(まとめ)

塵にまみれた世の中でも、香り高い花が咲くように、
混沌と迷いに満ちた社会の中にあっても、
目覚めた人は確かに存在し、その行動と智慧によって、
静かに、しかし力強く光を放っている。


■ 解釈と現代的意義

この偈は、「環境に染まらず、自らの光を放つ者であれ」という力強い励ましです。たとえ世間が愚かに見えても、自分も同じように流されては意味がない。
真理を見つけた人は、どんな環境でも美しく香る花のように、品位と知性を保ち、自らの存在をもって周囲に影響を与える――それが本当の修行者、目覚めた人の姿なのです。


■ ビジネスにおける解釈と適用

観点応用の仕方
逆境での品位混乱する組織、批判の多い社会環境にあっても、自らの原則を保ち、品格と智慧で対応する人こそ、真に価値あるリーダー。
環境への依存を超える「周囲が悪いから自分も仕方ない」と思わず、どんな状況でも学びと実践を積む姿勢が、やがて信頼と成果をもたらす。
静かな影響力大声でアピールしなくても、誠実で筋の通った行動をとる人は、自然と周囲の人の心に残り、行動を変えていく力を持つ。

■ ビジネス心得タイトル

「光は、塵の中からでも放てる」

どれだけ周囲が騒がしく、濁っていようとも、
あなたが正しく在りつづければ、そこに光は差し込む。
咲くべき場所は選べない。だが、どう咲くかは自分で選べる。
花となれ、香りを放て、そして知慧でもって照らせ。


この第十二・十三偈は、社会や組織の中で「本物であること」の意味を静かに、しかし明確に教えてくれます。

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