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害さず、恐れず、喜びに生きる


目次

📜 引用原文(一七*)

ガウタマのこの弟子たちは、よく覚醒していて、
昼も夜もその心は不傷害を楽しんでいる。


🔍 逐語訳・用語解説

  • ガウタマの弟子たち:釈尊の教えを学び、実践する修行者たち。ここでは「内面的に目覚めている者」を意味する。
  • よく覚醒していて:日常において常に気づき(サティ)を保ち、無明(無知)に覆われない意識状態。
  • 不傷害(アヒンサー):他者に対して害を加えないこと。単なる「暴力を振るわない」消極的な意味ではなく、「慈しみ・非暴力を生きる」積極的な愛の表現。
  • 楽しんでいる:それを義務としてではなく、心からの喜び・安らぎとして生きていること。

🗣 全体の現代語訳(まとめ)

ガウタマ仏の弟子たちは、常に目覚めた意識で生きており、
昼も夜も、誰をも傷つけず、すべての存在に害を加えないという生き方を、
心からの喜びとして日々楽しんでいる。


💡 解釈と現代的意義

この節は、「不傷害=アヒンサー」こそが心の喜びとなる生き方を説いています。
怒りや敵意に満ちた日常では、心はつねに緊張し、安らぎから遠ざかってしまいます。
しかし、誰も害さないと誓った心は、誰からも恐れられず、また自らも恐れを抱くことがないため、
深く穏やかで喜びに満ちた精神状態が育まれます。

これは単なる道徳ではなく、「不安と緊張を根から絶つ智慧」でもあるのです。


🏢 ビジネスにおける解釈と適用

観点解釈と実践例
対人関係相手を傷つけない言葉・態度を選ぶことで、信頼関係が長期的に築かれる。
心の安心感攻撃性を持たずに接する人は、結果として周囲からも恐れられず、自分自身も心が安定する。
組織文化「非難・否定・競争」よりも「理解・協力・尊重」を重んじる組織は、自然と安心して働ける環境となる。
リーダーシップ指導においても「傷つけず、導く」姿勢が、共感と自発性を引き出し、長く支持される人物像をつくる。

✅ 心得まとめ

「害さぬ心は、最も深い安らぎと喜びをもたらす」

不傷害は単なる「しない」倫理ではなく、
安心をつくり、信頼を育て、自他を満たす積極的な慈しみの実践です。
ガウタマの弟子のように、昼も夜もその生き方を楽しむ者は、
外にも内にも敵を持たず、穏やかに、そして力強く生きることができるのです。

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