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今、正しく在る者に、死も及ばぬ


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📜 引用原文(二*)

身をまっ直ぐに立て、心もそのようにして、立っても、坐しても、臥しても、つねに念いをおちつけてととのえている修行僧は、過去についても未来についても、勝れた境地を得るであろう。
過去についても未来についても勝れた境地を得たならば、死王も見えないことになるであろう。


🔍 逐語訳・用語解説

  • 身をまっ直ぐに立て:姿勢を正し、心身を整えること。身体と精神の統一が前提となる。
  • 念いをおちつけてととのえる:心の動揺を静め、一点に集中する。瞑想の基本姿勢。
  • 過去についても未来についても:時間的とらわれ(後悔・期待)を超えた心の自由。
  • 勝れた境地(パリニッバーナ):悟り・解脱。時間を超越した心の安らぎ。
  • 死王(ヤマ):死の象徴であり、輪廻を司る神格。悟りに達した者には影響しない。

🗣 全体の現代語訳(まとめ)

身体と心を正しく整え、どんな姿勢の時でも常に心を落ち着け、集中している修行者は、過去にも未来にも惑わされない心の境地に至る。そのように時間のとらわれから自由になった者は、生死すら超える存在となり、「死の王」の支配も及ばなくなる。


💡 解釈と現代的意義

この教えは、今この瞬間に心身を正して在ることの価値を説いています。多くの人は過去の後悔や未来への不安に囚われがちですが、真正面から「今」に集中している人間は、過去にも未来にも振り回されない強さを持ちます。
それは精神的な自由であり、「死すら見えなくなる」とは、死や恐れに動じない境地への比喩なのです。


🏢 ビジネスにおける解釈と適用

観点解釈と実践例
心の整え方会議や対話の前に呼吸と姿勢を整えることで、心のノイズが減り、集中力が増す。
意志決定過去の失敗や将来の不安にとらわれず、いま必要な判断を下す力がつく。
継続的実践一度の集中で終わらせず、「立っても、坐しても、臥しても」常に平常心を保つ訓練が重要。
心の自由「こうすべき」「ああなるかも」といった縛りから解放され、本質を見抜く力が高まる。

✅ 心得まとめ

「姿勢を正し、心を整え、いまに生きよ」

過去を悔やまず、未来を恐れず、今この瞬間に集中して生きる――
それが、どんな苦難にも動じず、死すら超えて生きる力につながるのです。
ビジネスの現場でも、今に集中できる人こそ、真に冷静で、大局を見据えた判断ができるリーダーとなります。


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