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正しき行いは、天にも称えられる誉れとなる


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📖 引用原文

神々は功徳をほめたたえる。
正しい行ないをなす人は、この世で非難されることがなく、また死後には天にあって楽しむ。

——『ダンマパダ(法句経)』第5章 第二十三句


🧩 逐語訳

  • 神々は功徳をほめたたえる。
     天の存在である神々でさえ、善い行いや徳を称賛する。
  • 正しい行ないをなす人は、
     倫理と真理に則って行動する人は、
  • この世で非難されることがなく、
     現世においても悪評を受けることなく清らかに生き、
  • また死後には天にあって楽しむ。
     死後も、善行の果として天界に生まれ、安楽を得る。

🔍 用語解説

用語解説
神々天界に住むとされる存在。仏教においても存在し、人間より高次の境地にいるが、輪廻からは解脱していない。
功徳(くどく)良い行いや心から生まれる徳分。修行・布施・誠実・慈悲などによって積まれる。
正しい行ない戒律を守ること、他者への思いやり、正直、勤勉、利他の精神など、八正道の実践に沿った行為。
死後には天にあって楽しむ善行により天界(天道)に生まれ変わり、そこで安楽を享受する因果応報の教え。

🗣 全体の現代語訳(まとめ)

神々でさえ、善行を積んだ者を称え、祝福する。
正しく生きた者は、この世では誰からも責められることがなく、
死後も、功徳に導かれて天の世界に生まれ変わり、心安らかに楽しむ。
徳のある人生は、今ここでも、来世においても、尊ばれる生き方である。


🧠 解釈と現代的意義

この句は、**「功徳は世にも天にも通じる普遍的な価値である」**という仏教の世界観を示しています。
他人に見せるための偽りの善ではなく、真に正しい行為は、
周囲の尊敬を集めるばかりでなく、死後の世界においても報われると説かれています。

現代社会では、外見的成功や一時の利益が称賛されがちですが、
この句は「誠実で正しいこと」こそが、最も普遍的な誉れであると教えてくれます。


💼 ビジネスにおける解釈と適用

観点適用例
評判と信頼正しい倫理観と行動原則を持った人物・企業は、社会からの非難を受けにくく、長期的に信頼を獲得する。
リーダーの在り方他者の目を意識せず、内なる原則に基づいて行動する人こそが、本質的なリーダーシップを発揮する。
キャリアパス一見地味でも誠実な仕事を積み重ねた人には、自然と良縁や昇進、信頼が寄せられてくる。
企業倫理商品の質、顧客への誠実対応、法令遵守など、功徳にあたる行為は、企業のブランド価値を高め続ける。

🧭 心得まとめ

「正しきことを行え。
世の人が見ていなくても、天の神々がそれを知っている」

善い行いは、結果がすぐに出るとは限りません。
ときに不遇や非効率に見えるかもしれません。
しかし、それでも正しくあり続けた人は、
この世でも非難されることなく、やがて天においても歓ばれる。

この句は、**「徳は見えざる報いを必ずもたらす」**という
信念と希望を私たちに与えてくれます。


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