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真理への道は一つ、自ら歩んでこそ道となる


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■引用原文(ダンマパダ 第二〇章「道」第274偈)

これこそ道である。(真理を)見るはたらきを清めるためには、この他に道は無い。
汝らはこの道を実践せよ。これこそ悪魔を迷わして(打ちひしぐ)もの*である。


■逐語訳

  • これこそが〔真理に至る〕道である。
  • 見る力(=慧眼)を清めるためには、これ以外に道は存在しない。
  • 君たちはこの道を歩みなさい。
  • この道こそが、悪魔(=内なる煩悩や邪念)を惑わせ、打ち倒す手段である。

■用語解説

用語解説
道(マッガ)仏教における「解脱に至る正しい実践法」。八正道を示すことが多い。
見るはたらき慧眼・洞察・真理を見抜く力。「智慧」とも言い換えられる。
悪魔(マーラ)仏道修行を妨げる象徴的存在。内面的には煩悩・欲望・迷妄を意味する。
迷わして打ちひしぐ誘い惑わせ、圧倒する、つまり悪の力に勝つ、克服すること。

■全体の現代語訳(まとめ)

この道(=八正道)は、真理を見抜く力を高め、清らかにする唯一の道である。他に近道や抜け道は存在しない。ゆえに、弟子たちよ、この道を確信をもって歩め。この道を歩む者こそが、欲望や迷い(悪魔)を打ち砕く力を得るのだ。


■解釈と現代的意義

この偈は、**「本当の道は唯一であり、それを歩むこと以外に方法はない」**という強いメッセージを含んでいます。
安易な回避や自己流のごまかしではなく、「真理に至る普遍的な道」(=正しい思考・言葉・行動・集中)を一歩一歩実践していくことが、内面的な迷いに打ち勝つ唯一の方法であると説かれています。

現代人にとっては、「効率化」「最短ルート」「すぐに結果を出す」ことが求められる風潮の中で、あえて「正道を歩む」ことの大切さを思い出させてくれる内容です。


■ビジネスにおける解釈と適用

観点ビジネス現場への応用
プロセスの重要性成果だけを追うのではなく、「正しいプロセス」を積み重ねることが信頼と長期的成果を生む。
道徳的意思決定楽な道(不正や忖度)に流されず、倫理・原理原則に基づいた判断が最終的に組織を守る。
自己修養煩悩(承認欲求・競争心・恐れ)に支配されず、正しい原則を基盤とした行動を継続する力が「悪魔に勝つ道」である。
リーダーシップ他人を支配するよりも、「道」を自ら実践し背中で導くことが、真のリーダーの姿勢である。

■心得まとめ

「近道はない。正道を一歩ずつ歩む者が、迷いに勝つ」
真理を見抜く力は、日々の行為の積み重ねによって磨かれる。他の道に逸れることなく、自らの中の迷いを超えていく歩みが、真のプロフェッショナリズムと人間的成長を導く。


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