MENU

正しさより快を取る者は、やがて他者を羨む


目次

📜 引用原文(日本語訳)

道に違うたことになじみ、道に順ったことにいそしまず、
目的を捨てて快いことだけを取る人は、
みずからの道に沿って進む者を羨むに至るであろう。

—『ダンマパダ』第16章「愛するもの」第209偈


🔍 逐語訳

  • 道に違うたことになじみ:正しい道(ダルマ)から外れた行いに親しんでいる。
  • 道に順ったことにいそしまず:正しい行いを努めて実践しようとしない。
  • 目的を捨てて快いことだけを取る人は:本来の精神的目的や価値を手放し、欲望や快楽を優先する者は、
  • みずからの道に沿って進む者を羨むに至るであろう:真面目に精進する人を、やがて羨望するようになるだろう。

🧩 用語解説

  • 道(ダルマ):仏教における正しい生き方・真理・法。
  • いそしむ:精を出して努めること。ここでは道に従った努力を指す。
  • 目的を捨てる:精神的成長や解脱といった本来の目標を顧みない姿勢。
  • 羨む:他人の持つ精神的充足や成果をうらやむこと。

🧾 全体の現代語訳(まとめ)

正しい道に従って努力することを怠り、快楽や心地よさに溺れた生き方を選ぶ人は、初めこそ満足しているように見えるかもしれない。しかし、やがて自らの空虚さに気づき、まっすぐ道を進んでいる人を羨ましく感じるようになるだろう、とこの偈は教えている。


🧠 解釈と現代的意義

この教えは、快適さや楽しさに流されやすい現代に対して強い警鐘を鳴らしています。「いま楽なほう」を選び続けると、人生の目的や成長の機会を見失い、最終的に他人の成果を妬むような空虚な心を抱いてしまうという警句です。
一方で、真摯に「正しい」と信じる道を歩む人は、外見上は地味であっても、深い満足と尊厳を得るのです。


💼 ビジネスにおける解釈と適用

観点解釈・適用例
✅ 働き方の選択楽で表面的な業務ばかり選ぶと、自分の成長を妨げ、志を持って仕事に向かう同僚を羨むようになる。
📈 長期的成果短期の快楽(怠惰・甘え)に逃げることで、やがて目標から遠ざかり、周囲との格差に悩むことになる。
🧘 プロ意識正道に基づく努力(地道な改善、誠実な対応など)は、一時的には地味だが、信頼や尊敬につながる。
🎯 意志と軸方針・目的を明確にし、それに従う努力を怠らないことで、他人を羨むのではなく他人から尊敬される存在になれる。

🔑 心得まとめ

「楽な道を選び続ける者は、やがて志をもって進む者を羨むことになる」

目先の快楽を優先することは、一見自由で豊かに思えるかもしれません。けれど、真の自由や豊かさは、正しさに基づく行動とその継続の先にこそあります。
ビジネスでも人生でも、「楽な道」ではなく「正しい道」に親しむことが、誇りある生き方につながるのです。


よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

コメント

コメントする

CAPTCHA


目次