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許しは信頼の証、謝罪は敬意の表現

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■原文

アルジュナは言った:
「それ故、敬礼し、身を投げ出して、讃えらるべき主であるあなたに、私は恩寵を請う。
父が子に対するように、友が友に対するように、恋人が愛しい女に対するように、神よ、どうかお許し下さい。」
(第11章 第44節)


■逐語訳(一文ずつ)

  • それ故、敬礼し、身を投げ出して、讃えらるべき主であるあなたに、私は恩寵を請う。
     → このようなあなたに対して私は敬礼し、地に伏して身を投げ出し、讃えられるべき存在としてのあなたに、どうか慈悲と赦しを乞います。
  • 父が子に対するように、友が友に対するように、恋人が愛しい女に対するように、神よ、どうかお許し下さい。
     → 父が子を、友が友を、恋人が愛する者を許すように、慈しみ深く私をお許し下さい。

■用語解説

  • 敬礼し、身を投げ出して(ナマスクリトゥワー・プラニパーティヤ):頭を地に伏せてひれ伏す、最大の敬意と服従の姿勢。
  • 恩寵(プラサーダム):慈悲、赦し、神の恵み。
  • 父・友・恋人の例え:異なる愛と赦しの形を持つ3つの関係性で、神の全面的な寛容性を象徴。

■全体の現代語訳(まとめ)

ですから私は、あなたに深くひれ伏し、全身全霊で敬意を表します。
最も讃えられるべき主であるあなたに、私は赦しと慈悲を請い願います。
どうか、父が子を許すように、友が友を許すように、恋人が恋人を許すように、慈しみ深いあなたが私をお許し下さいますように。


■解釈と現代的意義

この節は、アルジュナが神の絶対性を前にした自己の小ささを痛感し、心からの赦しを求める場面です。

特徴的なのは、神に対する許しの願いを、日常的かつ人間的な三つの関係性(父・友・恋人)になぞらえている点です。
これは、クリシュナを畏怖すべき存在であると同時に、身近で親密な存在
としても認識していることを表しています。


■ビジネスにおける解釈と適用

  • リーダーに求められる「赦す心」
     → 組織の長は、部下の誤りを一方的に裁くのではなく、「父のように」「友のように」「恋人のように」多面的に理解し、赦す包容力を持つべきである。
  • 謝罪とは、全身全霊の姿勢で行うもの
     → 本気の謝罪は、形式ではなく、心からの敬意と懺悔をもってなされるべき。信頼回復の第一歩である。
  • 関係性による信頼の再構築
     → ビジネスにおいても、単なる利害関係を超えた「親しみと敬意」の両立が、深い信頼関係を生む。

■ビジネス心得タイトル


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