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執着なき奉仕が、束縛を断つ道


目次

■引用原文(日本語訳)

「かくてあなたは、善悪の果報をもたらす行為(業)の束縛から解放されるであろう。放擲のヨーガに専心し、解脱して私に至るであろう。」
(第9章 第28節)


■逐語訳

「このようにして、善や悪を結果としてもたらす行為(カルマ)の束縛から、あなたは自由になる。放棄のヨーガに専念し、解脱して私(神)に至るであろう。」


■用語解説

  • 善悪の果報(śubha-aśubha-phala):行為に対して生じる報い(幸・不幸、利益・損失など)。
  • 業の束縛(karma-bandha):行為によって生じる執着と輪廻の因縁。
  • 放擲のヨーガ(sannyāsa-yoga):「放棄の修練」。結果への執着を捨て、心の自由を得るヨーガ的態度。
  • 解脱(mokṣa):生死の輪廻からの解放。自由・永遠の安寧状態。
  • 私に至る(mām upaiṣyasi):神性と合一すること、究極の目的への到達。

■全体の現代語訳(まとめ)

こうしてあなたは、行為によって生じる善悪の報いの束縛から解放される。結果に執着しない精神(放棄のヨーガ)に専念すれば、あなたは解脱し、私のもとに至るであろう。


■解釈と現代的意義

この節は、**「行為には結果が伴うが、それに執着しないことで自由になれる」**という思想を説いています。
行為そのものは避けられなくとも、その報いに心をとらわれなければ、魂は縛られないということです。

執着(報酬・評価・結果への依存)を手放し、「ただ為す」という境地に達することが、真の自由への道とされています。


■ビジネスにおける解釈と適用

観点適用例
結果ではなくプロセスに集中売上やKPIにとらわれすぎると、柔軟性や創造性が失われる。プロセスの質に集中すれば、結果もついてくる。
成果への執着を手放すプレッシャーや不安は、結果を過度に気にすることで生まれる。「最善を尽くす」姿勢が継続可能な行動を生む。
失敗を恐れず挑戦できる組織風土成果にとらわれないことで、挑戦しやすくなり、成長と革新が促進される。心理的安全性の基礎にもなる。

■心得まとめ

「行為には専心し、結果には無心であれ」
報酬でも罰でもなく、志に忠実な行動こそが真に人を自由にする。手放すことで、かえって本質に至る力が宿る。


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