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すべての誠信は、究極の源へと通じている


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■引用原文(日本語訳)

信仰をそなえ、他の神格を供養する(祀る)信者たちも、
教令によってではないが、
実は私を供養するのである。
(『バガヴァッド・ギーター』第9章 第23節)


■逐語訳(一文ずつ訳す)

  • 他の神々を信仰し、供養している人々も、
  • 規範(ヴェーダの規定)に従ってはいないかもしれないが、
  • 実は彼らも、私(クリシュナ/至高の存在)を礼拝しているのである。

■用語解説

  • 他の神格(デーヴァ):インドラ、アグニ、ヴァーユなど、多様な自然神・現象神を含む。
  • 信仰(シュラッダー):心からの敬虔な信頼、精神的な一途さ。
  • 教令によってではない(アヴィディプールヴァカ):聖典の規定や正しい知識に基づかないという意味。形式や正統な教義とは異なる信仰形態。
  • 供養(ヤジュニャ):礼拝・祭祀・供物を捧げる行為。心を込めた奉仕・献身。

■全体の現代語訳(まとめ)

たとえ他の神々を信じて祈っている人がいたとしても、
彼らのその信仰心と供養の対象は、
実のところ、私という唯一の源に向けられているのだ。
彼らは聖典の規定に従っていないかもしれないが、
その真心は、私に届いている。


■解釈と現代的意義

この節は、多様な信仰や文化に対する寛容と統一性の認識を説いています。
バラバラに見える信仰対象も、究極的には「同じ根源=神(バガヴァーン)」に向けられているという洞察です。

つまり、形や名前、様式は違っても、「真の信仰心」は一つの本質へと通じるのです。
これは、現代社会においても、他者の価値観や信条を理解する際の大切な姿勢です。


■ビジネスにおける解釈と適用

観点適用例
多様性の理解異なる価値観・文化・仕事のスタイルも、最終的には共通の目的(顧客満足・社会貢献)を目指していると理解することができる。
組織内の寛容性部署や職種が異なっていても、全体として組織の成長や目標達成を支えているという視点を持つ。
リーダーの包容力チームのメンバーが異なるアプローチをしていても、真摯な目的があれば信頼して見守る姿勢が重要。
顧客理解顧客の考えや行動原理が自社のやり方と違っていても、その根底にある「願い」や「価値」は共鳴できるものである。

■心得まとめ

「すべてのまごころは、一なるものへと向かっている」

信仰のかたちは違っても、その心が真であれば、
それはすべて同じ源へと通じる。

ビジネスにおいても、人の想いや行動の裏にある本質を見極めよう。
外見や形式で判断せず、根底の志や信念を見つめる力こそが、
成熟したリーダーシップと信頼構築の鍵である。

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