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道を知る者は、迷わず進む


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■引用原文(日本語訳)

聖バガヴァットは告げた。
「この二道を知れば、いかなるヨーギンも迷うことはない。アルジュナよ。それ故、すべての時において、ヨーガ*に専心した者であれ。」
――『バガヴァッド・ギーター』第8章 第27節


■逐語訳

この二つの道(黒道・白道)を知っている者は、
どのようなヨーギンであっても、
もはや迷うことはない。

それゆえに、アルジュナよ、
常にヨーガ(精神統一・専心)の修練に
専心せよ。


■用語解説

  • 二道(にどう):前節(26節)に述べられた「白の道(光明の道)」と「黒の道(闇の道)」。前者は解脱へ、後者は輪廻へ向かう。
  • ヨーギン(yogin):ヨーガを修行し、精神の統一と自己の克服を目指す者。信愛・知恵・行為を通して自己実現する存在。
  • ヨーガ(yoga):ここでは「神への一心不乱の専心」「心を一つにする修行」の意。単なる瞑想ではなく、生き方としての修行を含む。

■全体の現代語訳(まとめ)

この二つの死後の道について理解していれば、
どんな修行者(ヨーギン)であっても迷うことはない。
だからアルジュナよ、
どんな時も、精神を集中し、ヨーガに専心しなさい。


■解釈と現代的意義

この節は、死後の道を説いた前節までの教えの「結論」として機能しています。
ポイントは以下の通りです:

  1. 真理を知れば惑わされない
     道が分かっていれば、迷うことはない。知識と識別力は行動の指針である。
  2. 知ることと、実践することの両輪
     道理を知ったうえで、それに沿って生き続ける努力(=ヨーガの専心)が必要である。
  3. 常時・継続の修練こそが真の安定
     一時的な集中や信仰ではなく、「常に」ヨーガに専心することが重要だと説いている。

■ビジネスにおける解釈と適用

観点適用例
ビジョンの理解と浸透ゴール(方向性)を明確にし、全員がそれを理解すれば、迷いなく動けるチームになる。
継続的な自己研鑽一度知っただけで満足せず、常にアップデートし続ける姿勢(継続的学習と実践)こそヨーガ的行動。
価値判断の軸を持つ真理(理念)を基準とした判断軸を確立していれば、迷いや動揺が少なくなる。

■心得まとめ

「知れば迷わず、行えば揺るがぬ」

方向を知っていれば、迷わない。
その方向へ歩き続ければ、揺るがない。
知識と実践の両輪で、自己も組織も、着実に進化する。

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