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変化を超えて在るものを見よ


■引用原文(日本語訳)

聖バガヴァットは告げた。
「しかし、その非顕現のものよりも高い、別の永遠なる非顕現の存在がある。万物が滅びる時も、それは滅亡しない。」
――『バガヴァッド・ギーター』第8章第20節


■逐語訳

しかし、(先に語られた)非顕現なるもの(プラクリティ)よりさらに高い、
別の永遠の非顕現(アヴィヤクタ)が存在する。
それは、すべてのものが消滅するときにも、消えることはない。


■用語解説

  • 非顕現(アヴィヤクタ)
     目に見えず、形もない根本原理。プラクリティ(自然・母体)とも呼ばれ、現象世界の基盤。
  • より高い非顕現
     プラクリティよりさらに超越した存在。ブラフマンや至高の実在(パラブラフマン)を指す。
  • 永遠なる(サナータナ)
     時間や空間に制限されない、変化も消滅もない存在。
  • 滅びる時も、それは滅亡しない
     宇宙や世界が消えても、この存在は不変であり続けるという意味。

■全体の現代語訳(まとめ)

万物の根源である非顕現の存在(プラクリティ)よりも、
さらに高次で、決して変化せず、滅びることもない「永遠の非顕現」がある。
それは、世界の創造と消滅を超えた、究極の実在である。


■解釈と現代的意義

この節は、「目に見えないが、確かに在る」永遠の実在の存在を説いています。
目に見える現象や出来事は常に変わり、消えていきますが、
それらの背後には、どんな変化にも動じない、
本質的な“在り方”が確かにあるのだと教えてくれます。

現代人は変化とスピードに晒されていますが、
このような視点を持つことで「変わらない価値」に気づき、
焦らず、揺らがず、芯を保つことが可能になります。


■ビジネスにおける解釈と適用

観点適用例
企業理念と経営哲学製品や組織は変化しても、企業の根本的価値(理念や志)を見失わないことが永続の鍵。
自己の中核の確立市場の変動、評価の上下に動揺せず、自己の中に確かな軸(ビジョン・価値観)を持ち続ける。
不変の信頼の構築短期的な成果よりも、長期的に変わらぬ姿勢・倫理観を貫くことが、真の信頼を生む。

■心得まとめ

「変わらぬものを知る者は、変化に動じない」

世界は変わり、事業も変わる。だが、
その中に「決して変わらない価値」がある。
真に永続する経営とは、移ろうものの中に、
不変の理念を据え、それを生き続ける力である。

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