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すべてを貫く不可視の真理


目次

■原文

私はより高いものは他に何もない。アルジュナよ。
この全世界は私につながれている。
宝玉の群が糸につながれるように。
(第7章・第7節)


■書き下し文

我より高きものは、他になし。アルジュナよ。
この一切の世界は、我に貫かれ、
まるで真珠の群が糸に貫かれているがごとし。


■現代語訳(逐語/一文ずつ)

  • 私よりも高いものは他に何もない。アルジュナよ。
     → アルジュナよ、私よりも上位にあるものは存在しない。
  • この全世界は私につながれている。
     → 世界のすべては私によって支えられている。
  • 宝玉の群が糸につながれるように。
     → ちょうど真珠のネックレスが見えない糸に通されているように。

■用語解説

  • 私より高きものはない:「私」とは神・絶対者(クリシュナ=ブラフマン)を指す。
  • つながれている:支えられている、内在している。
  • 宝玉の群/糸:真珠と糸の比喩は、表面に現れる事象と、それを貫く見えない原理の関係性を象徴。

■全体の現代語訳(まとめ)

私はこの宇宙の最高原理であり、私より上位にあるものは存在しない。この世界に存在するすべては、私によって支えられ、あたかも真珠が一本の糸に貫かれているように私に結ばれている。


■解釈と現代的意義

この節では、神(クリシュナ)が宇宙の隅々に内在し、それらを一つに結ぶ本質的な原理であることを説いている。現代においては、「背後にある原理を見よ」という示唆であり、複雑な現象の根底にある一つの理念、目的、構造を洞察せよという教えに通じる。


■ビジネスにおける解釈と適用

  • 事象の背後にある「一本の糸=理念」を見抜け
     → 業務や市場変化の背後にある、統一された志・価値観・構造を読み取る力が、リーダーには必要。
  • 「全体観」を持ち、細部の活動をつなげよ
     → チームやプロジェクトの一つひとつが、共通の理念という「糸」に貫かれることで、意味と一貫性が生まれる。
  • 見えない要(かなめ)を重視する文化をつくる
     → 組織を支える裏方・インフラ・無形資産(知見・関係性・哲学)こそが、成功の根本であると再認識すること。
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