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志半ばの者にも、光の再生が用意されている


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■引用原文(日本語訳)

ヨーガから脱落した者は、善行者の世界に達し、
無限の歳月そこに住んだ後、
清浄で栄光ある人々の家に再生する。
―『バガヴァッド・ギーター』第6章 第41節


■逐語訳(一文ずつ)

  • ヨーガ(修行)から逸れた者は、
  • 善行者(プンニャカリン)の世界(天界)に達し、
  • 長い時をその場で過ごしたのちに、
  • 清浄で、栄光ある人々(シュチーナーン・シュリーマターム)の家に再び生まれる。

■用語解説

  • ヨーガから脱落した者(ヨーガ・ブラシュタ):信仰と修行を持ちながらも、様々な理由で完成に至らなかった人。
  • 善行者の世界(プンニャローカ):天界・善きカルマにより一時的に到達する高次の世界。享楽と報酬の場。
  • 清浄で栄光ある家(シュチーナーン・シュリーマターム):道徳的に清く、社会的にも立派な家系。良好な環境・教育・資質に恵まれることの象徴。

■全体の現代語訳(まとめ)

修行において志半ばで挫折した者であっても、その努力は無にはならない。
そうした人は、まず善き行いをした者が赴く天界に至り、長きにわたってその恩恵を享受する。
その後、人間として再び生まれるときには、徳が高く、栄誉ある家庭に再生することになる。
これにより、かつての努力は再開され、より良い条件下で成熟する道が開かれる。


■解釈と現代的意義

この節は、未完の努力が将来において報われるという教えです。
たとえ志が途中で終わってしまったとしても、その功徳は失われず、次なる人生や機会でさらに良いスタートを切れるという再生思想が示されています。

重要な観点:

  • 失敗や中断が人生の終わりではない
  • 努力の記憶と影響は魂に刻まれ、次の機会に繋がる
  • 優れた環境は過去の善行の結果として与えられる

■ビジネスにおける解釈と適用

観点解釈・応用
キャリアの挫折一度退職したり、事業がうまくいかなくても、努力が将来の良い機会や環境に繋がることを信じられる。
教育・採用優れた人材がすぐに結果を出せなくても、再起できる素地があることを評価するマインドセットが必要。
組織文化「一度の失敗では終わらない」「リスタートを支援する文化」を持つことで、長期的な人材価値を引き出すことができる。
人間関係相手の現在だけで判断せず、「過去の努力」と「未来の可能性」を信じて関わる姿勢が重要。

■心得まとめ

「中断された善意は、次なる光の扉をひらく」

志半ばで倒れても、
その歩みは虚しくはならない。

やがて、善き環境と良き出会いの中で、
あなたの魂は、ふたたび歩み始める。

信じた道は、未来の扉を開く種となる。

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