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善意の歩みは、決して無駄に終わらない


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■引用原文(日本語訳)

聖バガヴァットは告げた。
アルジュナよ、この世においても、来世においても、そのような人は決して滅びはしない。
友よ、善をなす者は、誰も悪趣に赴かないから。
―『バガヴァッド・ギーター』第6章 第40節


■逐語訳(一文ずつ)

  • 聖なる神(バガヴァット)は言った。
  • アルジュナよ、この世においても来世においても、
  • そのような人(ヨーガを信じつつ挫折した人)は滅びることはない。
  • 友よ(サカ)、善き行いをした者は誰も悪い運命には落ちないのだ。

■用語解説

  • この世・来世(イハ・アムトラ):現世と死後の世界の両方を意味する。因果応報と輪廻の文脈で語られる。
  • 善をなす者(カンチット・シュチナム):真理や善を志して行動した者。結果にかかわらず、その努力自体が尊ばれる。
  • 悪趣(ドゥルガティン):地獄界・苦しみの道。悪業によって堕ちる状態。ここでは「悪い結果」「不幸な転生」とも解釈できる。

■全体の現代語訳(まとめ)

クリシュナは力強く断言する――
「アルジュナよ、たとえヨーガの修行を途中で止めたとしても、そのような善き意志の人は、決して滅びることはない。
この世でも来世でも、誠実な歩みは護られる。善き志を抱く者が、悪しき境遇に堕ちることは決してないのだ。」


■解釈と現代的意義

この節は、霊的・道徳的努力の“中断”に対する励ましの言葉です。
挫折や一時的な後退はあっても、それによって人格が全否定されるわけではないという慈悲深いメッセージです。

重要な視点:

  • 未完成でも無価値ではない
  • 志ある行動は、確実に“善果”をもたらす
  • 現世と来世、両方で守られる霊的信用(スピリチュアル・クレジット)

■ビジネスにおける解釈と適用

観点解釈と応用例
キャリア形成一度離職や挫折を経験しても、「志をもって取り組んだ経験」はその人を裏切らない。
教育・育成生徒・部下の成長過程での“未達成”を否定せず、努力の意義を肯定する文化が必要。
組織文化「挑戦に失敗しても、その誠意と行動は価値あるものだ」という評価制度を持つことで、挑戦意欲が醸成される。
経営判断善意と誠実を持った経営方針は、短期的損失を乗り越え、長期的信頼として返ってくる。

■心得まとめ

「真心で歩いた道は、必ず守られる」

たとえ未完で終わっても、
その一歩には意味がある。

目に見えぬ力が、善き歩みに報い、
混乱の中でも進む力となる。

志したその瞬間から、あなたの旅はもう守られている。

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