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神を知る者は、心の平安を得る


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■引用原文(日本語訳)

私を祭祀と苦行の享受者、全世界の偉大な主、すべての生類の友であると知れば、寂静に達する。 (二九)


■逐語訳

  • 私(=クリシュナ/至高者)は、
     ― 祭祀(ヤジュニャ)と苦行(タパス)の受け取り手であり、
     ― 全世界を支配する偉大な主宰者であり、
     ― すべての生類に対する友であると、
  • それを知る者は、寂静(シャーンティ)=心の完全な安らぎに到達する。

■用語解説

  • 祭祀(ヤジュニャ):神への供物・行為としての犠牲。自己超越の象徴。
  • 苦行(タパス):肉体・精神の制御によって自己浄化を目指す修行。
  • 享受者:それらの供物や行為を、最終的に「受け取る」存在。神そのもの。
  • 偉大な主:宇宙の支配者、至高の存在としての神。
  • すべての生類の友:神は単なる支配者ではなく、慈愛の源泉でもあることを示す。

■全体の現代語訳(まとめ)

私が、祭祀と苦行の究極の受け手であり、
宇宙の支配者であり、
すべての生きとし生けるものの友であると理解したとき、
その人は深い安らぎの境地に至る。


■解釈と現代的意義

この節は、「神をどう捉えるか」が人の内面に与える影響を語っています。
神(クリシュナ)は、

  • 供犠や修行の「向かう先」であり、
  • 世界の秩序の「源泉」であり、
  • そして私たちの味方・支援者である。

この三位一体的な理解は、恐れや不安、孤独といった内的動揺を鎮める力を持ちます。
「世界には意味があり、自分は見守られている」と知ることで、
人は根源的な平穏を得るのです。


■ビジネスにおける解釈と適用

観点適用のポイント
目的意識行動(努力・苦行)は、意味ある大きな全体につながっていると知ることが、継続の力になる。
信頼と安心感上位者や社会の中で「見守られている」という感覚は、リーダーシップや部下の安定に直結する。
貢献実感自分の行為(祭祀・努力)が誰かの役に立ち、受け取られているという実感が、動機と満足につながる。
共感的リーダー像支配者であると同時に「友」であるリーダー像は、信頼を生み、チームをまとめる力をもつ。

■心得まとめ

「神は支配者であり、友である」
世界の秩序に貢献し、
苦しみの中でも誰かのために尽くすとき、
その努力は無意味ではない。
すべての行いが見守られ、支えられていると知るとき、
心に静けさが満ちる。
その境地こそが、寂静である。

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